働く時間を表す言葉として「勤務時間」と「労働時間」という2つの表現があります。
2つの言葉は具体的にどのような基準で使い分けられているのでしょうか。
今回は、「勤務時間」と「労働時間」の違いを解説します。
「勤務時間」とは?
「勤務時間」とは、「始業15:52から終業時刻までの時間」を指す言葉です。
「勤務時間」の使い方
働く人が職場に出社し仕事を始める始業時刻から仕事を終えて会社から帰宅する終業時刻までの時間を指します。
午前9時に始まり午後5時に終わる会社なら9時から5時までの8時間が「勤務時間」です。
始業や終業は職場によって異なるため通常は就業規則で定められています。
「労働時間」とは?
「労働時間」とは、「休憩時間を除き残業時間を加えた実際に労働した時間」を指す言葉です。
「労働時間」の使い方
労働者が実際に労働に従事した時間を指します。
労働基準法では休憩時間について「労働時間が6時間を越え8時間以下の場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間」と定めています。
仕事が始まってから終わるまで8時間の場合は少なくとも1時間の休憩が義務付けられているので8時間拘束の職場だと実際の労働時間は休憩の1時間を除く7時間になります。
「勤務時間」と「労働時間」の違い
会社の始業時刻から終業時刻までの会社に拘束されて勤務につく時間が「勤務時間」、勤務時間から休憩時間を差し引き残業時間を加えた実際に労働に従事した時間が「労働時間」です。
「勤務時間」は就業規則であらかじめ決められていて変わらないのに対し、「労働時間」は休憩の長さや残業の有無などその日の働き方によって変化します 4. 「勤務時間」の例文 ・『勤務時間中にタバコを吸ってはいけない決まりだ』
・『勤務時間内に割り当てられた仕事を終わらせる』
「労働時間」の例文
・『労働時間が長すぎる』
・『休憩時間は労働時間に含まれない』
まとめ
「勤務時間」と「労働時間」は同じような意味だと混同されがちですが全く別の言葉です。
それぞれが指す時間を正しく理解し使い分けてください。