民事訴訟の裁判において重要なのは、相手の主張に対して、自分の主張を明確に述べることです。
そのために必要なのが、「答弁書」や「準備書面」という文書になります。
それでは、この「答弁書」とはどういう意味でしょうか。
また、「準備書面」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「答弁書」と「準備書面」の違いを分かりやすく説明していきます。
「答弁書」とは?
「答弁書」とは、主に民事裁判において、原告が提出した「訴状」に対して、原告側の主張を記述した書面のことを言うものです。
これは、裁判における最初の主張の戦いのもとになるものなので、非常に重要なものとなります。
「準備書面」とは?
「準備書面」とは、主に民事訴訟の裁判において、原告および被告が相手が展開する主張に対して、自分の主張を記述した書面のことを言います。
口頭弁論においては、この書面をもとにして各自の主張を展開することになります。
「答弁書」と「準備書面」の違い
「答弁書」と「準備書面」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、民事訴訟の裁判において使用されるもので、相手の主張に対して自分の主張を記述するものであるであることは同じです。
しかし、何に対しての主張であるか、そしてどの立場の人が作るものかが違います。
すなわち、「準備書面」が、被告、原告のどちらでも作成するものであるのに対して、「答弁書」は、被告が「訴状」に対する主張のために作成するものであるという部分です。
その意味では「答弁書」は「準備書面」の特殊なものであると言うこともできます。
まとめ
この記事では、「答弁書」と「準備書面」の違いを、解説してきました。
裁判において、重要なのは自分の主張を述べることであるという説明をしてきましたが、これはそもそも裁判というものの本質にかかわってくるものです。
すなわち、争う立場の違うどの人に対しても、等しく意見を言う機会が与えられ、それを戦わせることによって第三者が関与して、決着をつけるのが裁判ということです。