この記事では、「全体主義」【ぜんたいしゅぎ】と「ファシズム」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「全体主義」とは?意味
国家が国民を同じ思想に引き込み、従わせることを「全体主義」【ぜんたいしゅぎ】といいます。
国民は国の考えに従うものであり、指示されれば絶対に従うべきとの考えから、日本では戦争のときすべての民に節約を徹底し、病人や高齢者を除いてほとんどの男性を戦地へと送り出したのです。
このように、国が掲げた目的のためにすべての民を従属させる考え方を「全体主義」と呼びます。
「ファシズム」とは?意味
国民の生活が豊かになるには、国家が積極的に経済活動に参加して、富を築き上げることが必要だという考え方が「ファシズム」といいます。
権力を集中させ、問題が起これば強い力を発揮して敵国とも戦えるようにするといった考えを持つわけです。
そのような強い権力と富がある国に国民は従い、存在すべき者になるという考え方がまさに「ファシズム」の意味になります。
「全体主義」と「ファシズム」の違い
「全体主義」と「ファシズム」の違いを、分かりやすく解説します。
国民は国家が掲げる思想を素直に受け入れて、一緒に行動するのが当たり前とする考えを国民に植えつけるのが「全体主義」です。
もう一方の「ファシズム」は多くの人が結束することに意味があるという考えを掲げた主義を指す言葉です。
この考えを広めたのがファシスト党とベニート・ムッソリーニであり、彼等が掲げた思想に人々が共感したのでした。
「全体主義」の例文
・『毛沢東は全体主義を国民に植え付けるため弾圧した』
・『全体主義を掲げたナチスが国民に差別行為を強いた』
「ファシズム」の例文
・『日本でも軍国主義というファシズムを貫いた時代があった』
・『ファシズムとは、独裁的なやり方で多くの人の自由を奪う』
まとめ
多くの人々を一方的に従わせる主義を2つご紹介しました。
意味に違いがありますので、自分なりに状況を見てうまく使い分けてみるといいでしょう。