この記事では、「達弁」と「能弁」の違いを分かりやすく説明していきます。
「達弁」とは?
「達弁」とはなめらかですらすらと声が耳に入りつっかえる所のない喋りです。
達者という言葉があるように達という字には優れているという意味があり、伝えたいことを相手に伝えるという点で聞き取りやすさに優れている喋り方が「達弁」と言えます。
つっかえず滑らかな喋り方を指す言葉なので声の抑揚を始めとした感情表現であったり、聞いている側がその喋り方を聞いてどう思うかまでは考慮しない表現です。
「能弁」とは?
「能弁」とは喋り方によどみがなく話が上手いことを指します。
よどみがない喋り方なので聞き取りやすさもありますが、それ以上に話が上手いことに重点が置かれた言葉です。
声による感情表現が上手かったり抑揚や発声のテンポなどで聞く人の興味関心を引き付けたりなど、ついその人の喋りに耳を傾けたくなるような上手さのある喋り方が「能弁」になります。
ただしそういった聞き惚れるという意味ではなく、弁護士のように相手を言いくるめて反論しにくくするような弁が立つことも「能弁」と表現されることが多いです。
「達弁」と「能弁」の違い
「達弁」と「能弁」の違いを、分かりやすく解説します。
喋りにつっかえるところがなく滑らかなことが「達弁」で、喋りによどみがなく様々な意味で上手いことが「能弁」です。
「達弁」は聞き取りやすさという点が優れていることを指す言葉ですが、「能弁」は聞き取りやすさより話術の上手さに重点を置いています。
まとめ
話が上手いと言ってもその上手さは一つではなく様々な形があるもので、「達弁」と「能弁」の違いもその上手さの形の違いと言えるでしょう。
ニュースキャスターに求められるようなつっかえず聞き取りやすい上手さが「達弁」で、弁護士のような相手に反論を許さなかったり落語家のように心を惹き寄せる会話術の上手さが「能弁」と言えます。