同じような意味で使われる言葉として「単独」と「単身」があります。
2つの言葉はどのような基準で使い分ければいいのでしょうか。
今回は、「単独」と「単身」の違いを解説します。
「単独」とは?
「単独」とは、「ただ一つであること」を意味する言葉です。
「単独」の使い方
他が存在せずただ一つである状態を表します。
集団や団体を形成せず一つ切りで存在している様子を指し、同じ条件に当てはまるものや同じ場所にいるものなど同属性でまとめられるものが存在しない状態を表す言葉です。
格や程度が並び立つ者がいないのに加え周囲を取り巻くものや追従するものなども存在しない孤高の状態が「単独」です。
「単身」とは?
「単身」とは、「一緒に行動する人が誰もおらず一人きりであること」を意味する言葉です。
「単身」の使い方
人が一人きりである様子を指します。
一般的に複数で行っても問題がない行動において一人きりである様子を表す言葉で、最初から一人が当然の場合は使いません。
家族を帯同せずただ一人で赴任することを「単身赴任」、家族がおらず一人きりの世帯を「単身世帯」というように主に家族がいない一人きりの様子に対して用いられますが家族限定の言葉ではありません。
仲間や知り合いがいない一人きりの状況も「単身」と表現します。
「単独」と「単身」の違い
「単独」と「単身」の違いは「人」です。
「単独」は一つきりであれば人以外に対しても使うのに対し、「単身」は他に人がいない一人だけの状態に対してのみ使うという違いがあります。
「単独」の例文
・『戦闘機が単独で飛行している』
・『案内人も荷物持ちもつけない単独登頂に成功した』
「単身」の例文
・『敵の本拠地に単身で乗り込む』
・『サッカー留学のため単身でブラジルに渡る』
まとめ
「単独」と「単身」はとてもよく似た意味の言葉ですが、対象が人かどうかで使い分けられます。
日常的にもよく使う言葉なので正しい意味を理解して区別をつけてください。