衆議院の選挙と同時に毎回行われているものとして「最高裁判所裁判官の国民審査」というものがあります。
これは、裁判官の中でも最も重い役目を果たしている最高裁判所判事の信任投票です。
それでは、この「信任」とはどう言う意味でしょうか。
同じような言葉の「信頼」とはどう違うのでしょうか。
この記事では、「信任」と「信頼」の違いを分かりやすく説明していきます。
「信任」とは?
「信任」とは、文字通り、「信じて任せる」ということを表す言葉です。
それは、言い換えると、「なんらかの役割を任せることができるということに関して信頼している」と言ってもよいでしょう。
よく使われる表現としては「信任投票」で、これはその職業に相応しいかどうかを投票することです。
英語で「信任投票」のことを「vote of confidence」というので、「信任」も「confidennce」を使うのがよいでしょう。
「信頼」とは?
「信頼」とは、文字通り、「信じて頼る」ということを表す言葉です。
単なる「信用」と違うのは、やはり何かをやってもらうことが前提であり、たとえばそれが高度な技術を必要とすることであれば、別にその人の人柄はどうでもよくて、技術だけが「信頼」の決め手になるでしょう。
英語の単語では「trust」が近いでしょう。
「信任」と「信頼」の違い
「信任」と「信頼」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、だれかを信用しているときに使われると言う意味では同じですが、信じてどうするかという部分に違いがあります。
それは、「信任」が「信じて任せる」という心情を表すのに対して、「信頼」は、「信じて頼る」という心情を表しています。
したがって、「信任」に関しては、任せるべき任務や職務が想定され、「信頼」の場合には、何かをお願いするとかの行動につながります。
まとめ
この記事では、「信任」と「信頼」の違いを、解説してきました。
前述の「最高裁判所裁判官の国民審査」ですが、不信任を明示する形式で、いままでにはこれによって罷免されたことはありません。
しかし、この投票が衆議院選挙と同時に行われる異事や、信任することを意思表示する形になっていないことに関しては、おそらく今後も議論が続けられることになるでしょう。