この記事では、「随分」と「過分」の違いを分かりやすく説明していきます。
「随分」とは?
「随分」は「ずいぶん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「ふさわしい程度を超えている様子」という意味です。
2つ目は「人への態度や言動が、度を超えて非常識な様子」という意味です。
3つ目は「予想に反していたり、不満な気持ちを表す語」という意味です。
4つ目は「人やものごとの状態が、次第にふさわしくなっていく様子」という意味です。
「随分」の言葉の使い方
「随分」は形容動詞として「随分な金額」「随分な言われよう」などと使われたり、副詞として「随分良くなった」などと使われます。
「随」は「他人の後にそのままついていく」から転じて「成り行きにまかせる」という意味、「分」は「わ(ける)」とも読み、「全体をいくつかの別々にする」から転じて「ものごとの程度や状態」という意味、「随分」で「ふさわしい程度を超えて成り行き任せになっている状態」になります。
「過分」とは?
「過分」は「かぶん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「身の程に過ぎた扱いを受けることを謙遜して感謝する語」という意味です。
2つ目は「態度や言動が、身の程をわきまえないこと」という意味です。
3つ目は「物やものごとが、程度や限度を越えている様子」という意味です。
「過分」の言葉の使い方
「過分」は名詞・形容動詞として「過分だ・である」「過分な品物」などと使われます。
「過」は「す(ぎる)」とも読み「通り越す」から転じて「ある範囲や基準をこえる」という意味、「分」は「ものごとの程度や状態」という意味、「過分」で「ある範囲や基準を超えた程度や状態」になります。
「随分」と「過分」の違い
「随分」は「ふさわしい程度を超えて成り行き任せになっている状態」です。
「過分」は「ある範囲や基準を超えた程度や状態」です。
「随分」の例文
「随分」の例文は以下の通りです。
・『随分遠くへ来てしまった』
・『今月は随分残業した』
・『老害とは随分な言われようだ』
「過分」の例文
「過分」の例文は以下の通りです。
・『過分な贈り物をいただく』
・『過分なお褒め言葉をいただき恐縮しております』
・『凡人が過分な望みを抱くものではない』
まとめ
今回は「随分」と「過分」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。