この記事では、「句集」と「歌集」の違いを分かりやすく説明していきます。
「句集」とは?
「句集」とは俳句を集めて本の形にまとめたものです。
俳句なので基本的に五七五の十七音で構成されていますが、なんらかの季節を連想させるいわゆる季語を含む俳句もあれば、季語を含まない川柳をまとめた「句集」もあります。
俳句を作る活動をしている俳人が自分の詠んだ俳句をまとめた「句集」もありますが、歴史上の著名な俳人の俳句をピックアップして作られた「句集」もあり、本の作者が詠んだものかどうかは関係ありません。
「歌集」とは?
「歌集」とは和歌を集めて本の形にまとめたものです。
現在では和歌と言えば短歌なので五七五七七の三十一音で構成されているものを指しますし、そういった短歌をまとめた「歌集」が多いでしょう。
ですが和歌には五七調を3回以上繰り返し最後は七だけにする長歌や、五七七を2回で構成する旋頭歌などの短歌以外のものも存在しますがそれらをまとめたものも「歌集」と呼ばれます。
ただし俳句や長連句や川柳に狂歌などは和歌と認めるか認めないかで意見が分かれていて、それらをまとめたものは「歌集」の一つに数えられることもあれば「歌集」扱いされないこともあるでしょう。
「句集」と「歌集」の違い
「句集」と「歌集」の違いを、分かりやすく解説します。
俳句や川柳を集めてまとめた本が「句集」で、和歌を集めてまとめた本が「歌集」です。
「句集」に載っている作品は五七五の十七音で構成されていますが、「歌集」に載っている作品はどんな和歌を集めたものかによって基本となる文字数が違います。
また「句集」に載るのは俳句と川柳だけですが「歌集」には短歌や長歌もあれば俳句川柳も和歌として載せられることもありジャンルの幅が非常に広いです。
まとめ
「句集」は俳句と川柳のみをまとめたもので、「歌集」は和歌全般をまとめたものというのが両者の違いです。
俳句や川柳も和歌の一種なので「歌集」に載っていることもありますが、その中でも俳句や川柳のみの専門誌が「句集」と言えるでしょう。