大学などで作成した卒業論文は、人によってかなり違っていて、場合によっては、卒業の要件として必要だからということで急いで制作されたので内容が貧弱なものもあります。
それに対して研究者として大学に残った人たちの「論文」は、学術的にもレベルが違うものが多くあります。
この記事では、「論考」と「論文」の違いを分かりやすく説明していきます。
「論考」とは?
「論考」とは、研究する分野の課題に関しての考察をまとめた文章のことです。
通常は、今まで発表された考えと、関連する客観的な事実の積み重ねと、それに対する筆者の考えをわかりやすくまとめたもので、ある意味では「レポート」と同じとも言えます。
英語では「study」と言います。
「論文」とは?
「論文」とは、研究する分野の課題に関しての考察と筆者が発見した新しい考えをまとめた文章のことです。
研究の成果として作成されるものなので、内容は論理的で、破綻がなく、客観的に検証できるデータが掲載されることが日露ですが、最も重要なのは、今までに公になっていない新しい考えが含まれていることです。
英語では「thesis」あるいは「paper」と言います。
「論考」と「論文」の違い
「論考」と「論文」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、研究している分野の話題に関しての考察をまとめたものであるという部分は同じですが、その内容のレベルが違います。
つまり、「論考」は、その話題に関する現状のまとめと、それに対する自分の味方と考えを追加したものです。
「論文」は、さらに、そこにその業界での新規の考え方を検証できる形で追加したものです。
すなわち、「論考」と「論文」の違いは、新規性、英語でいうところの「Novelty」ということになります。
まとめ
この記事では、「論考」と「論文」の違いに関して説明してきました。
結論としては「論考」というのは、「論文」にくらべて、その業界への貢献度は低いと言わざるをえません。
しかし、通常は、多くの「レポート」や「論考」が積み重なって、結果として新規性の高い「論文」ができることを忘れてはいけません。