「武将」と「将軍」はそれぞれどのような人を指しどんな違いで区別されているのでしょうか。
今回は、「武将」と「将軍」の違いを解説します。
「武将」とは?
「武将」とは、「兵を率いて戦う武士」を指す言葉です。
「武将」の使い方
中世より前に存在した戦うことを生業とする人のことを「武士」といいます。
武士と一口に言っても剣術修行に明け暮れる者から地域を統括する者までさまざまな人がいます。
武士の中でも他の武士を兵として率い集団戦闘の指揮をとるような立場の高い人を指す言葉が「武将」です。
個人として戦うだけではなく指揮官としての能力を有し人の上に立つ立場の武士が「武将」と呼ばれます。
実際の立場よりも能力や実力を重視した言葉なので誰かに仕えていなくてもそのような能力があると見込まれれば「武将」に当たります。
「将軍」とは?
「将軍」とは、「武士における最高の位」です。
「将軍」の使い方
武士の位は朝廷によって与えられます。
武士に与えられる位の中でも頂点に位置するのが「将軍」です。
正式名称を「征夷大将軍」といい、全ての武士の頂点に立つ最高位にあたります。
武家政権の頂点として日本を支配する者が就く位で「将軍」が開く政府を「幕府」といいます。
「武将」と「将軍」の違い
武士の中でも指揮官を務められる有能な者が「武将」、武士の頂点に立つ位が「将軍」という違いで区別されます。
「武将」は正式な位ではないのに対し、「将軍」は朝廷によって任ぜられる正式な位であるのが大きな違いです。
現代では「武将」という言葉は使われていませんが「将軍」は軍人の将官の呼称として今でも使われています。
「武将」の例文
・『名だたる武将が配下に集まった』
・『武将同士の一騎打ちで決着をつける』
「将軍」の例文
・『将軍は日本の最高権力者だ』
・『将軍の跡目争いが激化する』
まとめ
同じ武士でも「武将」と「将軍」では立場が全く異なります。
どのような武士を指すのかを正しく理解して使い分けてください。
