「純度」と「含量」はどちらも物質の成分を表す時に使う言葉です。
具体的には何を指していてどのような意味の違いで使い分けられている言葉なのでしょうか。
今回は、「純度」と「含量」の違いを解説します。
「純度」とは?
「純度」とは、「純粋さの程度」を意味する言葉です。
「純度」の使い方
余計なものが入らず混じりけがないさまを「純粋」といいます。
混じりけのなさの程度を表す言葉が「純度」です。
物質における主成分が占める割合を表す言葉で、全体のうち主成分として目的にする物質がどの程度あるのかを表します。
10kgの鉄鉱石を精錬すると4kgの鉄が取れる場合、主成分の鉄を基準にした純度は40%です。
純度が高ければ高いほど主成分が多く含まれていることを意味します。
「含量」とは?
「含量」とは、「物質の中にある物質が含まれている量」を指す言葉です。
「含量」の使い方
「含有量」と同じ意味で対象物の中に含まれている物質の量を指します。
割合ではなく量を表す言葉なので対象物の量が増えるほど「含量」も増加します。
海水の塩分濃度は約3%なので海水1000グラムの塩分の「含量」は約30グラムです。
海水10000グラムなら塩分の「含量」は約300グラムになります。
「純度」と「含量」の違い
物質に占める主成分の割合が「純度」、物質に含まれる特定の物質の量が「含量」です。
「純度」は割合を示しているので大きさや重さが変化しても同じ物質である限り一定なのに対し、「含量」は実際の重量を指す言葉なので対象となる物質の重さに応じて変化します。
「純度」の例文
・『精製を繰り返すたびに純度はどんどん高くなる』
・『純度が高いほど不純物が少ない』
「含量」の例文
・『ビタミンの含量を測定する』
・『含量が少ないので多くの量が必要だ』
まとめ
「純度」と「含量」は同じような意味ですが表しているものは異なります。
表わす時の単位が違うので混同しないよう注意してください。