「貴君」と「貴兄」の違いとは?分かりやすく解釈

「貴君」と「貴兄」の違いとは?違い

手紙の中でしか使用されないような言葉の代表が「貴君」とか「貴兄」などという敬語表現です。

この記事では、「貴君」「貴兄」の違いを分かりやすく説明していきます。

「貴君」とは?

「貴君」とは、手紙などの文章の中で使用される相手を尊敬する表現であり、自分と同等か目下の相手に対して使用されます。

ここでの「君」は元々の「君主」ではなく、名前に「君」を付けて目下の人を呼ぶ時の「君」の感覚から来ています。


「貴兄」とは?

「貴兄」とは、手紙などの文章の中で相手を敬う表現として使用される言葉であり、相手が自分より目上の場合に使われます。

これは「兄」が家族の中での目上を表すもので、ある意味親しみを込めた表現とも言えます。

その意味では、韓国語で男性が親しいが尊敬している年上の男性のことを「ヒョンニム(韓国語で兄を意味するヒョンに尊敬の接尾辞のニムをつけたもの)」と呼ぶのに近いと言えます。


「貴君」と「貴兄」の違い

「貴君」「貴兄」の違いを、分かりやすく解説します。

この2つの言葉は、文語として使用され、相手を敬う表現であるのは同じですが、使用する時の立場によって変える必要があるものです。

つまり、相手が自分と同等か目下の人なら「貴君」を、目上の人なら「貴兄」を使います。

この表現は、手紙の中では顔が見えない分敬意を示すためには言葉に込めるしかないということから来ています。

しかし、今となって手紙の中でもほぼ使われなくなっており、見ることができるのは明治、大正時代の知識階級の友人同士のものに限られると言っても良いでしょう。

まとめ

この記事では、「貴君」「貴兄」の違いを、解説してきました。

「貴」という文字は尊敬を表すものとしてさまざまな単語の中で使用されています。

しかし、どれも使われるのは改まった文章の中だけなので、今となっては使用することがかえってふざけているように取られることもあるので注意が必要です。

違い
違い比較辞典