この記事では、「国葬」【こくそう】と「合同葬」【ごうどうそう】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「国葬」とは?意味
天皇や首相といった日本を代表する者の葬儀を国が執り行うことを「国葬」【こくそう】といいます。
「国葬」となる対象者は、生前に多大なる功績があった人であり、国の代表者として経済を動かしたり、政治的に活躍して日本の知名度を高めた人がそれにあたるわけです。
日本で「国葬」するよう国葬令が法律で施行されたのが1926年でしたが、その後1947年に失効しています。
この国葬令は、法律で決められた葬儀であり、どのような功績を残せば国が費用を全額負担する者に当てはまるか詳細が書かれているものです。
唯一、戦後に約1810万円もの費用を使って「国葬」で葬儀したのが政治家の吉田茂氏でした。
「合同葬」とは?意味
遺族と企業によって行われるのが「合同葬」【ごうどうそう】です。
生前、国に功労した者に対して行われる葬儀ですが、「国葬」とは異なります。
この葬儀を執り行った者は、国に対して功労した政治家を労い、感謝の気持ちを込めて執り行うものですので、所属している党と政府が費用を出し合うのが一般的です。
この「合同葬」を開いたのが中曽根康弘氏であり、1億9300万円もの費用をかけて行われました。
他にも政治家の宮澤喜一氏や橋本龍太郎氏が1億円以上かけた葬儀しました。
戦後に行われている政治家は自民党に所属する者ばかりです。
「国葬」と「合同葬」の違い
「国葬」と「合同葬」の違いを、分かりやすく解説します。
葬儀でかかる費用は国費を使うのが「国葬」であり、すべて税金で賄います。
この葬儀したのが明治天皇や大久保利通氏であり、皇族や政府関係者ばかりです。
大正時代には、7歳以上で病気や事故で亡くなった皇太子や皇太子妃など皇族や国家に偉功があった者が「国葬」になりました。
もう一方の「合同葬」は、政治家の葬儀を国と所属していた党が費用を折半して行います。
「内閣・自民党合同葬」と書かれているときは国が費用の半分を出していることが分かり、「国葬」よりは政府が強く口出しはしないことを表すわけです。
まとめ
国民の上に立って政治したり、海外と交流して日本に多大なる影響をもたらした功績がある人の葬儀の形を2つご紹介しました。
この2つの葬儀は政府がどのくらい費用を負担したか、関与する者などに違いがあると覚えておくといいでしょう。