この記事では、「アーク溶接」と「半自動溶接」の違いについて紹介します。
アーク溶接とは?
アーク溶接とは、空気中のアーク放電と呼ばれる放電現象を利用して行う溶接方法のことをいいます。
アーク放電は、電極に電位差が生じることで放電が起こり、プラズマが生み出される現象です。
この際、光と熱が発生するので、それを熱源として溶接を行います。
アークの温度は、5000~20000℃にもなります。
アーク溶接は様々な産業の幅広い分野で用いられており、自動車や航空機、船舶、建築物などにも使われます。
アーク溶接には、電極が溶融する方式と溶融しない方式の2種類があります。
半自動溶接とは?
半自動溶接とはアーク溶接の一種で、半自動アーク溶接ということもあります。
半自動溶接機を使って手動で溶接する方法になります。
溶接の材料は自動的に供給される仕組みとなっていますが、溶接そのものは自動ではなく手動で行います。
金属を加熱する際に用いられるガスとしては、炭酸ガス(二酸化炭素)やアルゴン等があります。
炭酸ガスを使用するのが炭酸ガスアーク溶接で、鉄を溶融する際に使用します。
アルゴンを使用するのがMIG(ミグ)溶接で、アルミやステンレスの溶融に適しています。
また、炭酸ガスとアルゴンの混合ガスを使う方法は、MAG(マグ)溶接と呼ばれています。
最も普及しているのはアルゴンが80%で、炭酸ガスが20%の混合ガスです。
鉄やステンレスの溶融に用いられます。
アーク溶接と半自動溶接の違い
アーク溶接の中でも、半自動溶接機によって材料が自動的に供給される溶接方法が半自動溶接になります。
半自動溶接は広く普及しており、単にアーク溶接というと半自動溶接のことを指す場合も多いです。
ただし、アーク溶接はアーク放電を利用した溶接方法全般を指すので、半自動溶接機を使わないこともあります。
まとめ
アーク溶接の1つに、半自動溶接があります。