安全保障を考える上で重るのが「軍隊」と「自衛隊」の違いです。
具体的にはどのような違いで区別しているのでしょうか。
今回は、「軍隊」と「自衛隊」の違いを解説します。
「軍隊」とは?
「軍隊」とは、「組織化された戦闘力を持つ集団」を意味する言葉です。
「軍隊」の使い方
一般的には国によって組織化された戦闘集団を指します。
戦車や戦闘機などの兵器と兵器を運用する軍人によって構成され、それぞれの役割ごとに細分化され命令に従って行動します。
武力行使の実力装置としての役割を担う組織であり戦争において前線に出て戦うのが本来の目的ですが、安全保障や外交においては直接的な戦闘よりも存在する事で相手に戦争を起こさせないようにする抑止力としての役割の方が重要です。
「自衛隊」とは?
「自衛隊」とは、「日本を専守防衛で守るための戦闘集団」を意味する言葉です。
「自衛隊」の使い方
平和憲法のある日本では直接的な戦争に使われる戦力の保持が禁止されています。
戦力を保持できなくても外国からの侵略を考えると防衛力を用意しないわけにはいきません。
そのような日本の特殊な状況の中で組織されたのが専守防衛の為だけの武力を有する組織である「自衛隊」です。
「軍隊」と「自衛隊」の違い
「軍隊」と「自衛隊」の最大の違いは「交戦権」です。
「軍隊」は国際法上紛争において他国の軍隊と戦争する権利が認められていますが、「自衛隊」は国際法上軍隊ではないので交戦権が認められておらずできることは専守防衛のための活動のみです。
具体的な違いとしては「軍隊」がこちらから敵に攻撃を仕掛けられるのに対し、「自衛隊」は敵の攻撃に対する反撃としての自衛行為しか認められていません。
「軍隊」の例文
・『軍隊に入隊する』
・『軍隊を派遣する』
「自衛隊」の例文
・『災害救助のため自衛隊が派遣される』
・『自衛隊の基地を見学する』
まとめ
「軍隊」と「自衛隊」は組織構成や活動内容など非常によく似ていますが本質的な存在意義が異なります。
憲法解釈など議論が分かれている部分も多いですが混同しないよう注意してください。