「疑う」と「心配」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「疑う」と「心配」の違い生活・教育

この記事では、「疑う」「心配」の違いを分かりやすく説明していきます。

「疑う」と「心配」の違い

「疑う」「心配」の違いについて紹介します。


「疑う」と「心配」の使い方の違い

「疑う」は、「人や物に対して本当かどうか信じられず怪しむこと」に使われます。

心から正しい、信頼できると思えずに、納得できない気持ちを抱くことを言います。

「心配」は、「人や物に対して安心安全か判断できずに不安になること」に使われます。

自分に見えない部分で無事にできているか、将来悪い結果にならないかどうかなどを案ずる気持ちを言います。


「疑う」と「心配」の英語表記の違い

「疑う」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「doubt」で、「怪しむ」「疑う」という意味があります。

ちなみにトランプゲームで「ダウト」はこちらが由来です。

“I doubt that she is sick.”
(私は彼女が病気であるか疑っている)
2つ目は「suspect」「怪しいと思う」「疑う」という意味です。

“I suspect that she knows everything about it.”
(私は彼女がそれについて全て知っているのではないかと疑っています)
「心配」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「worry」で、「気がかりになる」「心配する」という意味です。

“She is worried if she passed the exam or not.”
(彼女は試験に合格したかどうか心配していた)
2つ目は「be anxious」で、「やきもきする」「気をもむ」「心配する」という意味です。

“My boyfriend is very anxious about me to hear I am going to live alone in Tokyo.” (私の彼氏は、私が東京で独り暮らしする予定だと聞いて心配している)

「疑う」の意味

「疑う」「うたがう」と読み、以下の3つの意味があります。

1つ目は「本当かどう怪しいと思うこと」という意味で、心から信じられないと思うことを言います。

2つ目は「あるものごとや事態を良くないほうに推測すること」という意味で、好ましくない結果を想像することを言います。

3つ目は「本当かどうか信じられず、気持ちがすっきりしないこと」という意味で、正しい判断ができずにモヤモヤする様子を言います。

上記に共通するのは「真偽、正誤がはっきりせずに心が揺れること」という点です。

「疑う」の使い方

「疑う」「人や物が信じられずに、心の中で怪しむこと」に使われます。

「疑う・疑った」「疑われる・疑われた」と動詞を伴って使われたり、「疑って」と副詞として使われたり、「疑い」と名詞として使われたりします。

「疑う」状態が強まることは「疑いが深まる・深まった」と言い、事実が分かってすっきりすることを「疑いが晴れる・晴れた」と言います。

「疑う」を使った例文

・『この成果を見れば、彼女が優秀な人材であることは疑う余地がない』
・『あまりに予想外の出来事で、自分の目を疑ってしまった』
・『旧デザインのお札を使ったら、偽札ではないかと疑われてしまった』
・『本当に飲むだけで痩せられるのか、効果を疑っている』
・『彼女は、彼氏が夕べ本当に男友達の家に泊まったのか疑っている』

「疑う」の類語

「不審に思う(ふしんにおもう)」「本当かどうか、事実と違うのではないかと思うこと」という意味です。

「彼女の証言に対して不審に思う点がいくつかある」などと使われます。

「怪訝に思う(けげんにおもう)」「印象や勘で、何か変だ、不思議だ、おかしい、怪しいと思うこと」という意味です。

「彼女は最初から彼のプロフィールを聞いて怪訝に思っていた」などと使われます。

「疑う」の対義語

「信じる(しんじる)」「少しも疑わずにそれが本当であると思う」「自分の考えや判断が正しいと思う」という意味です。

「彼はこのやり方ならば絶対に成功すると信じている」などと使われます。

「心配」の意味

「心配」「しんぱい」と読み、以下の2つの意味があります。

1つめは「ものごとの先行きなどが気になり、心をませること」という意味で、これから悪いことが起きるのではないかとネガティブな気持ちになることを言います。

2つ目は「気にかけて面倒をみること」という意味で、身の回りの世話をすることを言います。

「心」「こころ」と読み、「人間の理性・知識・感情・意志などの働き」という意味、「配」「くばる」とも読み、「注意を行き届かせる」という意味、「心配」で、「心を働かせて注意を行き届かせること」になります。

自分が見えないことや将来のことなど、分からないことに対して気にかける時の表現です。

「心配」の使い方

「心配」は、「見えないことや分からないことに対して気になってしまい、心を悩ませること」に使われます。

名詞・形容動詞として「心配だ・である」と使われたり、「心配する・した」「心配される・された」と動詞を伴って使われたり、「心配して」と副詞として使われたりします。

「心配」は、はっきりと分からないことに対して不安や恐怖を感じるものであり、いつのまにか時間が過ぎて、何事もなく終わってしまうこともあります。

「心配」を使った例文

・『明日はピクニックへ出かけるの予定だが、天気が心配だ』
・『若い頃はやんちゃで、親に心配をかけてばかりだった』
・『ずいぶん売り上げが落ちたみたいで、会社の将来が心配になってきた』
・『子供の帰りが遅いので、親が心配して学校に電話してきた』
・『来週から母の元にヘルパーさんが来て、食事の心配をしてくれることになった』

「心配」の類語

「気掛かり(きがかり)」
「様子や将来が不安で心から離れないこと」という意味です。

「ひとつ気掛かりなのは、その後主人公がどうなったかという点だ」などと使われます。

「憂慮(ゆうりょ)」
「心配して思いわずらうこ」という意味です。

「どんどん店の売り上げが落ちていることを憂慮している」などと使われます。

「心配」の対義語

「気楽(きらく)」
「心配や苦労がなくのんびりとしていること」「ものごとにこだわらず、のんきな様子」という意味です。

「彼は田舎で自給自足の生活をして気楽に過ごしている」などと使われます。

まとめ

今回は「疑う」「心配」について紹介しました。

「疑う」「信用できない様子」「心配」「気にかける様子」と覚えておきましょう。