「錯覚」と「錯視」には、どのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「錯覚」と「錯視」の違いを分かりやすく説明していきます。
「錯覚」とは?
「錯覚」は、心理学で言えば、刺激又は対象となるものの客観的に事実と異なったものに知覚することです。
実際に目で見たものや聞いた事とは違ったものに思うことを意味する言葉となります。
そこから、一般的に思い違いや勘違いなどを「錯覚」と言います。
言い換えれば、「幻想」や「誤認」、「幻覚」などとなり、対義語は「真実」や「真理」となります。
「錯覚」の使い方
「錯覚」は、「錯覚を起こす」や「錯覚に陥る」、「錯覚しやすい」、「錯覚していた」などといった形で用います。
「錯視」とは?
「錯視」には、「視」と目に関する漢字が使用されています。
そのことから、「錯視」は、視覚における「錯覚」に限定されるものとなります。
目で見て確認することができる、形や大きさ、長さや色などが実際に目で見たものとは異なったものとして知覚されることが「錯視」となります。
言い換えれば、「幻視」や「幻覚」、「幻影」などとなります。
「錯視」の使い方
「錯視」は、「錯視効果」や「錯視現象」、「錯視の発生」などといった形で用います。
「錯覚」と「錯視」の違い
「錯覚」は、実際に目で見たものや聞いた事とは違ったものを意味し、その中でも視覚のみを「錯視」と言います。
「錯覚」の例文
・『部屋には自分ひとりのはずなのに、母がいるような錯覚を起こした』
・『私は、彼女に愛されていると錯覚していたのかもしれない』
・『同じ人物と錯覚するほど、彼女の姉妹はよく似ている』
・『映画を見ていると、自分自身がヒロインになったような錯覚に陥った経験があります』
「錯視」の例文
・『錯視を利用したトリックアートを見る』
・『この家は、錯視によって広く見える設計になっています』
・『錯視を上手く利用した間取り作りが得意です』
・『美大で錯視について学びました』
まとめ
以上のように、「錯視」は、「錯覚」に含まれる目で見たものに限られる言葉といった違いがあります。