とても強い調子で物を言う時に使う言葉として「金輪際」と「絶対」があります。
この2つはどのような意味の違いがあるのでしょうか今回は、「金輪際」と「絶対」の違いを解説します。
「金輪際」とは?
「金輪際」とは、「底の底まで」という意味で使う言葉です。
「金輪際」の使い方
もとは仏教の言葉でこれよりも下がない大地の底の底にあたる最下層を指す言葉です。
仏教では大地がある場所を「金輪」といい、水輪という水際に接している金輪の最下層が「金輪際」です。
これ以上ない大地の底の底であることから物事の行き着く先や極限という意味で使われるようになり、そこから転じて「極限であるくらい徹底的に」という意味でも使われています。
「絶対」とは?
「絶対」とは、「他に比較対象がないほど確固として存在していること」を意味する言葉です。
「絶対」の使い方
比較対象となるような並び立つものがなくそれ単体で成立しているさまを表す言葉で、一般的には揺るぎないことや確かであることという意味で使われます。
疑問を差し挟む余地がなく他者からの干渉も受けないさまを表しており、確率を考えるのが無駄であると思えるほど確かである状態に対して用いられる表現です。
「金輪際」と「絶対」の違い
これ以上ないほど徹底しているのが「金輪際」、考える必要もないくらい確かであるのが「絶対」という違いで区別されます。
具体的な違いとしては「金輪際」は現在を含めたこれからのことに対して用いられるのに対し、「絶対」は時間を超越して用いられる表現です。
「金輪際やらない」という場合は今後一切やらないことを強調していますが「絶対やらない」はやらないことの確実性を強調しており、強調している部分に違いがあります。
「金輪際」の例文
・『金輪際タバコは吸わない』
・『あいつの顔は金輪際見たくない』
「絶対」の例文
・『絶対に酒は飲まない』
・『期限までに絶対に返す』
まとめ
「金輪際」と「絶対」は似たようなニュアンスを持つ言葉ですが具体的な意味にははっきりとした違いがあります。
何を強調しているのかで2つの言葉を使い分けてください。