この記事では、「走る」【はしる】と「奔る」【はしる】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「走る」とは?意味
両足をすばやく前後に動かして移動することを「走る」【はしる】といいます。
人間が「走る」目的は、人とスピードを競ったり、ゴールを目指すなど己の能力がどの程度か記録を出すとき、自分が持つ体力と戦うわけです。
子供の場合は楽しい気持ちになると心が躍り、つい動きにその気持ちが出たとき駆けるように走り出します。
自分が危険な状況に追いやられたときは、回避するため走って猛スピードを出す車から逃げたり、赤になる前に横断歩道を駆け足で渡りきるといったとき両足を早く動かして移動します。
「奔る」とは?意味
敵視する者に、自分は負けたと感じたとき、敗北感を持って逃げるといったとき使われているのが「奔る」【はしる】です。
権力を争っている両国の王様が敗北したとき命からがら逃げ出すといった場面で使われている言葉です。
また、不倫していた人が、相手の家族に訴えられそうになり、どう争っても自分の方が不利な立場であったとき、駆け落ちして逃げるといったとき「奔る」と使います。
「走る」と「奔る」の違い
「走る」と「奔る」の違いを、分かりやすく解説します。
二足歩行で歩く人間が、左右の足で交互に地面を蹴るようにして前に進む行為が「走る」です。
普通に両足を前に出すのではなく、すばやく動かして駆け抜けるようにして、前方に向かっていく姿を指す言葉になります。
もう一方の「奔る」は、敗北して自分の立場が危ういときや、駆け落ちしたとき「奔って逃げる」といった使い方をするという違いがあるわけです。
「走る」の例文
・『後方から不審な足音が駆け足で近づいてきたので、商店街の方へと逃げた』
・『飼い主が乗る車を懸命に犬が追って走る姿を見て涙が止まらなかった』
「奔る」の例文
・『禁断の愛に溺れる2人は、駆け落ちするため手と手を取り合って奔った』
・『勝つと豪語していた選手が試合で負けると、奔ってコートから出て行った』
まとめ
どちらも「はしる」と読み方は同じですが、状況によってどちらを使えばその意味をうまく活かせるか分かるでしょう。