この記事では、「小鼓」と「大鼓」の違いについて紹介します。
小鼓とは?
小鼓とは和楽器の一種で、「こつづみ」といいます。
また、「しょうこ」と呼ぶ場合もあります。
小鼓の元になった鼓という楽器は、インドで生まれたといわれています。
それが中国に伝わり、7世紀頃に日本に伝来しました。
伎楽や唐楽、舞楽などに用いられるようになり、日本で小鼓と大鼓が作られました。
小鼓は木でできており、胴の両端に革を張った楽器です。
胴は中央部分がくびれています。
「調べ」と呼ばれる緒も張られていて、これを緩めたり締めたりすることで音色を調整することができます。
小鼓は緒を持って右の肩にのせ、革が張ってある部分を手で叩くことで音を出します。
大鼓とは?
大鼓も和楽器の1つで、「おおつづみ」といいます。
能や長唄などの囃子に用いられます。
大型の楽器なので、演奏する際は左ひざの上に横たえて使用します。
指革をつけた右手で革が張ってある部分を叩いて音を出します。
右手の指3本を使い、叩く力の加減を変えることで打ち分けます。
3種類の音には、「頭(かしら」「甲(かん)」「乙(おつ)」といった種類があります。
小鼓と大鼓の違い
小鼓と大鼓は見た目が良く似ている楽器で、能や長唄などのお囃子に用いられることは共通しています。
小鼓と大鼓では、楽器の大きさや演奏の仕方に違いがあります。
小鼓の方が大鼓よりも小さく、通常は鼓というと小鼓のことをさします。
演奏する際には、小鼓は右肩の上にのせて右手で叩きますが大鼓は左ひざの上に横たえるようにのせて右手で叩きます。
それから小鼓の場合、緒を締めたり緩めたりすることで音色を調節します。
大鼓の場合には、緒を調節して音色を変えることはありません。
まとめ
小鼓と大鼓は鼓から生まれた楽器で、能や長唄などに用いられます。
サイズが小さく肩の上にのせて使うのが小鼓で、膝の上にのせて使うのが大鼓になります。