「総括」と「統括」の違いとは?分かりやすく解釈

「総括」と「統括」の違いとは?違い

字面も意味もソックリな「総括」「統括」ですが、2語はどのような関係にあるのでしょうか?

この記事では、「総括」「統括」の違いを分かりやすく説明していきます。

「総括(そうかつ)」とは?

「総括」とは、「個々のものを1つにまとめること」「全体を取りまとめて、締めくくることを」を意味する言葉です。

また、「政治運動など、それまでの活動の内容や成果について評価を下したり、反省すること」という意味も含まれています。

「総」という字は「まとめる」「ひとつに括る」「統べる」「全体を治める」などの意味を含める漢字です。

「括」という字は「括(くく)る」とも書くように、「まとめる」「くびる」などの意味を含む漢字になります。


「統括(とうかつ)」とは?

「統括」とは、「バラバラのものを1つにまとめること」を意味する言葉です。

「統」という字は「統(す)べる」とも書くように、「治める」「1つにまとめる」という意味を含む漢字です。


「総括」と「統括」の違い

「総括」「統括」「1つにまとめること」を意味する言葉ですが、ニュアンスに微妙な違いがあります。

「総括」が指す「まとめる」とは、いわゆる「最後のまとめ」のことです。

この記事を例にするならば、1から5まで個々に述べてきた内容を6で「総括」して一個の内容にまとめることを意味します。

対して、「統括」が指す「まとめる」とは、「上の立場となって組織や集団をまとめ上げること」です。

企業などの組織図をイメージすると分かりやすいと思いますが、各部門を「統括」する立場に部長がいて、さらにその上に会社全体を統括する立場である「社長」がいると言えます。

「総括」の例文

・『議長により、多くの提出案が総括された』
・『2か月に及ぶハラスメント防止期間の設置を総括すると、非常に効果があったものだと言える』

「統括」の例文

・『彼はリーダーシップが評価され、チームを統括する立場へと抜擢された』
・『統括力に定評のある人物が総理に選ばれることが期待されている』

まとめ

「総括」とは、主に「個々のものを1つにまとめること」「全体を取りまとめて、締めくくることを」を意味する言葉です。

「統括」とは、「バラバラのものを1つにまとめること」を意味する言葉です。

「総括」「最後のまとめ」「仕上げとしてまとめること」を指し、対して、「統括」「上の立場となって組織や集団をまとめる上げること」を指しているため、同じ「まとめること」でもニュアンスに微妙な違いが含まれています。

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