「叙事」と「叙情」の違いとは?分かりやすく解釈

「叙事」と「叙情」の違いとは?違い

この記事では、「叙事」「叙情」の違いを分かりやすく説明していきます。

「叙事」とは?

「叙事」とは実際に起きた出来事や事件あるいは歴史などの事実を記述したもの、もしくはそういったものを記述することです。

「叙事」を書いたり述べたりする人の主観は交えず、何が起きたのか何がどうなったのかをありのままに伝えることが「叙事」と言えます。

また「叙事」的と言う場合には事実や出来事ではなくても感情や主観を交えずに書かれた文章を指すので、何かについて主観を削ぎ落とし客観的に書いた文章が「叙事」と言えるでしょう。


「叙情」とは?

「叙情」とは見た人や聞いた人に対して強く訴えかけるかのように自分の感情を述べたり書き記すことです。

ただし書き記すと言っても文章や詩歌としてだけではなく、曲の歌詞や絵画などの芸術作品として作者の感情が伝わり見る人聞く人も感化されるものも含まれます。

また文章で「叙情」する場合はどのような感情に対しても使われますが、芸術に関わる「叙情」の場合はそれによって表現される感情は悲しみや切なさがほとんどでしょう。

悲観的な感情以外の場合は他の言葉に言い換えられます。


「叙事」と「叙情」の違い

「叙事」「叙情」の違いを、分かりやすく解説します。

事実に関して感情を排除して客観的に述べ記したものが「叙事」で、自分の感情を述べたり表現したものが「叙情」です。

「叙事」は吟遊詩人が口伝するために詩歌になっているものもありますが基本的には文章なのに対し、「叙情」は文章以外にも絵画や音楽などの芸術作品で表現されていることも少なからずあります。

まとめ

叙という文字が述べるという意味で使われているのが「叙事」「叙情」という言葉なので、その後に続く事と情が何について述べているかという意味の違いになります。

「叙事」は感情を排除してありのままに事実を述べることであり、「叙情」は自分の感情を伝えるように述べることなので意味としては正反対と言えるでしょう。

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