「活字に飢えている」というような表現があります。
これは長い間文字を見ない生活をしていたために文字を読むことを渇望するというような意味ですが、今ではどこでも簡単にスマホの文字を見ることができるために、このようなことは起こりにくくなっているのかもしれませんが、実際にはスマホの文字と本の文字は違います。
この記事では、「活字」と「文字」の違いを分かりやすく説明していきます。
「活字」とは?
「活字」とは、元々の意味としては「活版印刷の手法で印刷された文字」のことを言います。
「活版」とは木製や金属製の土台に左右逆に文字を浮き彫りにしたもののことで、これを並べてインクをつけて紙に押し付けることによって印刷ができます。
現代では本や新聞もデジタルで組まれているので活版印刷を使用するのは珍しいのですが、今になって独特の風合いやレトロな感覚が新しいものとして受け止められています。
英語で活版のことを「Movable Type」と呼びます。
「文字」とは?
「文字」とは、もともと言語を目に見える形で表したもののことを言います。
古代から様々なタイプの文字が使われてきましたが、もっとも古いものは紀元前4千年紀の新石器時代に発明されたピクトグラムのようなものだと言われています。
「活字」と「文字」の違い
「活字」と「文字」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは共に「文字」であることは同じです。
違いは「活字」には本に書かれている「文字」であるというニュアンスが強く、またコンピュータやスマホで見るような「文字」ではなく、フィジカルに印刷された文字であるという認識を持っている人が多いということです。
つまり、「印刷された文字」が「活字」であると理解しておけば間違いはないでしょう。
まとめ
ここまで解説してきたように、感覚的には「活字」と「文字」は大きく違います。
特に小さい頃から本を読むことを習慣にしてきた人たちにとっては「活字」には見て、読んで、理解することが必要な、単なる「文字」にはないものを持っていると感じていることでしょう。