「デッサン」と「模写」の違いとは?分かりやすく解釈

「デッサン」と「模写」の違い専門用語・業界用語

絵の上達には「デッサン」「模写」が重要だと言われます。

どちらも絵を描くことを指しますが具体的にどのような行為を指すのでしょうか。

今回は、「デッサン」「模写」の違いを解説します。

「デッサン」とは?

「デッサン」とは、「三次元の被写体をよく観察し平面上に忠実に描き出すこと」を意味する言葉です。


「デッサン」の使い方

モデルとなる立体物をしっかりと観察し実物の姿を二次元の平面上に再構築して描き出す行為を指します。

簡単に言えばモデルをできるだけ現実的に描く行為を意味し、油彩や水彩など絵の具を使って仕上げる絵画では絵の具で色をつけていく元となる下絵を描くことを「デッサン」といいます。


「模写」とは?

「模写」とは、「他人の描いた絵をそっくりに描き写すこと」を意味する言葉です。

「模写」の使い方

絵で写し取ることを意味する言葉で本来は他人の描いた作品を同じような技法を用いて再現するように描き写す行為を表す言葉ですが、現在では絵画以外でもそっくりそのまま描いて写し取る行為全般を「模写」と呼んでいます。

「デッサン」と「模写」の違い

「デッサン」「模写」の違いは「対象物」です。

どちらも見たままを忠実に描き出しますが「デッサン」が現実に存在する立体物を対象に二次元の絵として忠実に描くのに対し、「模写」は他人の描いた絵を対象に同じような絵に移し取る行為を指します。

「デッサン」は自分なりの表現や解釈が加わった創作行為ですが、「模写」は主に技術向上のために行われる模倣行為であり創作ではありません。

「デッサン」の例文

・『彫刻をデッサンする』
・『デッサンだけでも絵がうまいのがわかる』

「模写」の例文

・『モナリザを模写する』
・『模写することで技術への理解が深まる』

まとめ

「デッサン」「模写」はどちらも絵画技術の向上には欠かせません。

対象物の違いだけでなく作品としての創造性も全く違うのでそれぞれの意味を正確に知っておきましょう。