「鉛」と「亜鉛」の違いとは?分かりやすく解釈

「鉛」と「亜鉛」の違い専門用語・業界用語

「鉛」「亜鉛」は同じものなのか。

それとも全く異なったものなのか。

この記事では、「鉛」「亜鉛」の違いを分かりやすく説明していきます。

「鉛」とは?

「鉛」は、14族元素の1つとなり元素記号はPbです。

「鉛」の特徴は、金属としては327度と低い融点となり溶かしやすい金属となります。

そのため、加工しやすく様々なものに加工されています。

また、安価な点も特徴のひとつです。

美術工芸品をはじめ、電子材料や光学レンズ、ブラウン管、蓄電池、耐震材など様々ものに加工され用いられています。

ただし、比較的錆びやすく、すぐに黒ずんでしまうといった難点があります。

古くから人間の生活において欠かすことができなかった「鉛」

ローマ時代には水道用の鉛管に使用されていたほどです。

そんな、便利な「鉛」ですが、人間の身体にとっては有害な物質となります。

実際に明治から大正時代にかけ、原因不明の脳膜炎が乳幼児に発生。

それらは白粉中の塩基性炭酸鉛が原因だと判明しています。

口に入れてしまうと、貧血や腹痛、下痢、頭痛といった症状をはじめ、言語障害や神経麻痺などといった症状が表れます。


「亜鉛」とは?

「亜鉛」は亜鉛族元素の1つとなり元素記号はZnです。

「亜鉛」は身近なものに用いられているもので、その代表的なものに日焼け止めがあります。

日焼け止めに含まれている成分には「亜鉛」が含まれ高い紫外線散乱材として使用されています。

肌に直接使用する日焼け止めに用いられていることからもわかるように「亜鉛」は人間にとって有害な物質ではありません。

体内において、最も重要な元素とも言える「亜鉛」

生体内に多く存在し、積極的に摂取する必要のある物質です。

代表的なには牡蠣で、牡蠣にはたくさんの「亜鉛」が含まれています。

また、日常の食事で摂取が難しい場合はサプリメントで摂取する人もいます。

もちろん、「亜鉛」自体は様々なものに用いられ、トタンや電池、還元剤などに使用されています。

「亜鉛」は100度で針金や薄い板に加工することができ加工しやすいといったメリットがあり使いやすい金属となります。


「鉛」と「亜鉛」の違い

「鉛」「亜鉛」も人間の暮らしにおいて欠かすことができない物質です。

そのうえで、「鉛」は人間の身体には有害な物質となり決して口にしてはいけないものとなります。

一方、「亜鉛」は積極的に人間が取り入れなければならない物質です。

このように「鉛」は有害物質。

「亜鉛」は積極的に取り入れなければならない物質とこの点に大きな違いがあります。

それぞれ、様々なものに加工され用いられるものですが、人体に与える影響においては大きな違いがあります。

まとめ

以上が「鉛」「亜鉛」の違いです。

有害な物質と無害な物質と大きな違いがある「鉛」「亜鉛」

「鉛」は絶対に口にしてはいけない物質。

そして、「亜鉛」は積極的に摂取すべき物質。

この点に大きな違いがあり注意が必要なものとなります。