「改めて」と「追って」の違いとは?分かりやすく解釈

「改めて」と「追って」の違い生活・教育

似たような意味で使われる言葉として「改めて」「追って」があります。

このふたつは具体的にどのような意味の違いで使い分けられているのでしょうか。

今回は、「改めて」「追って」の違いについて解説します。

「改めて」とは?

「改めて」とは、「別の機会を設けてそこで」という意味で使われる言葉です。


「改めて」の使い方

「改めて」という言葉で改められるのは「機会」です。

物事のタイミングを意味する機会について「今の機会ではなく別の機会に」という意味で「改めて」という表現が用いられます。

もっと分かりやすくいうと「次に合うときに」「新しく別のチャンスを設けてそこで」といったような「今ではないこと」を強調する表現です。

ビジネスの現場ではよく用いられ一般的には「後回しにしたいとき」に使われる言葉です。

売買交渉の席で関係がない経営協力の話が出たときなどその場で結論を出すのが難しく今返事をしたくないときに「改めて」という言葉でいったんその話題を納めて本来の話題のみに集中します。

内容に興味があれば後日連絡して具体的に話し合い、あまり興味が無い場合は断りの連絡を入れて打ち切ります。


「追って」とは?

「追って」とは、「後の時間にできるだけ早く」という意味で使われる言葉です。

「追って」の使い方

「追って」という表現で追いかけているのは話している相手です。

調べ物を頼まれたがすぐに結論が出ないときなどあとで連絡をしたいときに「追って」という表現を使い「今すぐには無理だができるだけ早くやる」ことを伝えます。

話している相手はいったん話題を打ち切ってその場を離れてしまいますが、離れた相手を追いかける形で連絡を入れたり情報を伝えたりするところから「できるだけ早い後の時間にやること」「追って」と表現します。

「追って」で重要なのは「スピード」です。

できるだけ早く回答なり返答内を伝えたいときに用いる表現なので最速で相手にコンタクトを取らなくてはいけません。

ゆっくりと時間をかける場合には「追って」というは不適切です。

「改めて」と「追って」の違い

「改めて」「追って」の違いは「連続性」です。

「改めて」というのは話したりあったりしている今の機会とは別に後日機会を設けることを表しているのに対し、「追って」は今の機会では不十分だったことを補足する形で追いかけて完結させるときに用います。

どちらも後の時間に用事を片付けるときに用いられる表現ですが今の機会をいったん撃ち切ってから仕切りなおすのが「改めて」、今の機会を終わらせることなく補足して完了させるのが「追って」という違いで区別されます。

「改めて」の例文

・『具体的なプランについては改めて話し合うことになった』
・『双方の主張は平行線だったが、改めて話しあったことでなんとか合意に至った』

「追って」の例文

・『契約の詳細については追って文書で送付します』
・『詳細がわかり次第追って連絡するのでそのままお待ちください』

まとめ

「改めて」「追って」はビジネスでよく使われる表現ですが具体的な意味の違いをわからないまま使う人が少なくありません。

本来の意味には大きな違いがあるのできちんと使い分けられるように知っておきましょう。