この記事では、「静圧」と「動圧」の違いを分かりやすく説明していきます。
「静圧」とは?
「静圧」とは、「水・空気などの流れがないときに発生している圧力」を意味しています。
「静圧」というのは、「流体の運動エネルギーの状態と関係なく(流体に流れがない状態であり)、その流体のどの部分で測定しても一定の数値をとる圧力」を意味している物理学用語です。
流体力学の「ベルヌーイの定理」では、「静圧と動圧の和は常に一定である」と定義されます。
あるいは「静圧と動圧と位置エネルギーの和は常に同じである」という定義になります。
この定理を数式で表すと、「p+pv2(pvの2乗)×1/2=一定の数値」となります。
この数式における「p(圧力)」が「静圧」に当たります。
圧力を測る古典的な「ピトー管」はベルヌーイの原理における「動圧+静圧=一定の数値」を応用することで、「流体の流速」を測定することができる器具になります。
「動圧」とは?
「動圧」とは、「水・空気などの流れ(流速)があるときに生じる圧力」を示しています。
「動圧」というのは、「水・空気などの流体が流れる速さや運動エネルギーによって発生する圧力」を意味している物理学用語なのです。
速度を持って流れている流体がある場合に、その流れの方向に対して垂直方向に入れたゲージ(圧力計)が受けることになる圧力を指して、「動圧」と呼んでいます。
「動圧」は「ベルヌーイの定理」では、「流体の持つ単位体積当たりの運動エネルギー」として計算することができます。
水・空気のような流体の密度をp、その流速をvとした時、「動圧」は「pv2(pvの2乗)×1/2」で計算することができます。
「静圧」と「動圧」の違い
「静圧」と「動圧」の違いを、分かりやすく解説します。
「静圧」と「動圧」の違いはシンプルに、「流体に流れがない時の圧力なのか、流れがある時の圧力なのかの違い」になります。
「静圧」というのは、「水・空気などに流れが生じていない時に一定の数値を取る圧力」を指しています。
「動圧」のほうは、「水・空気などに流れ(流速)が生じていて、その速さ(運動エネルギー)によって数値が変わる圧力」になる違いを指摘できます。
一般的に使用されている圧力計では、「動圧」は測定できず「静圧」だけを測れるといった違いもあります。
「静圧」の例文
・『静圧を圧力計で測定すれば、ベルヌーイの定理に当てはめることで動圧も計算することができます』
・『静圧と動圧を足した数値は常に一定になると決まっていて、この二つの圧力の和のことを総圧と呼びます』
「動圧」の例文
・『動圧とは、流れる速さがある流体に対して垂直方向に差し入れた面に働く圧力のことです』
・『ベルヌーイの定理によって、動圧と流体が流れる経路の直径さえ分かれば流速を計算して求めることができます』
まとめ
「静圧」と「動圧」の違いを網羅的に説明して例文を挙げましたがいかがでしたか?「静圧」と「動圧」の違いを詳細に知りたいという場合は、この記事をチェックしてみてください。