この記事では、「化合物」と「混合物」の違いを分かりやすく説明していきます。
「化合物」とは?
化学反応によって2つ以上の元素が結びついたもののことです。
化学反応によって結びついて一つになったものを指しています。
たとえば、水がこれにあたります。
水は水素と酸素という元素によって構成されています。
水を記号であらわすとH2Oとなります。
Hは水素、Oは酸素のことです。
H2Oは水素を2つ、酸素を1つ持っていることを表しています。
これは元素同士が結びついたもので、酸素の中に水素があるとか、水素の中に酸素があるとかいったことではありません。
身近なものでは、塩化ナトリウムもこの言葉が指すものにあたります。
塩化ナトリウムは記号であらわすとNaClとなります。
Naはナトリウム、Clは塩素のことです。
ナトリウムと塩素が結びついて、塩化ナトリウムというものを作っています。
塩素の中にナトリウムが溶け込んでいるといったことではありません。
炭素を含むものは「有機化合物」といいます。
炭素は記号であらわすとCです。
二酸化炭素はCO2とあらわし、炭素を含んでいますが、これは有機化合物に含まれません。
炭素を含む物質は身の回りにいくつもあります。
燃えるものが多く、空気中で燃えると二酸化炭素と水に分解されます。
「化合物」の言葉の使い方
2つ以上の元素が化学反応によって一つになったものを指して使用する言葉です。
何かの中に別の何かが入っているといった意味ではなく、結びついているという意味です。
「混合物」とは?
2つ以上のものが混ざった物質のことです。
化学反応によって結びついているのではなく、何かの中に別の何かが入っているといった混じりあっている物質をいいます。
たとえば、砂糖水がこれにあたります。
砂糖水は、水と砂糖が混じりあったものです。
水の中に砂糖が入った状態になっています。
砂糖水は、水と砂糖に分けることが可能です。
ろ過をすると、水がろ紙などを通過し、砂糖がろ紙などに残ります。
砂糖と水が結合をしていないので、このように分けることができるのです。
水は0℃以下になると凍りはじめますが、砂糖など他の物質が入っていると凍る温度が変わってきます。
沸騰する温度も何かが混ざっていると変わります。
海水には塩分が含まれていて、このままでは飲み水として利用することができません。
海水は水と塩が混ざったものです。
これはある方法を用いれば、塩を取り除くことができ、飲むのに適した水にすることができます。
「混合物」の言葉の使い方
あるものの中に別のあるものが入っている物質を指して使用する言葉です。
「化合物」と「混合物」の違い
どちらの言葉が指すものも一つの物質のように見えます。
しかし、この2つは別のものです。
前者は化学反応によって結びついており、後者は結びついているのではなく混じりあっているものです。
まとめ
結びついているのか、混じりあっているのかという点に違いがあります。