「公営住宅」と「公団住宅」の違いとは?分かりやすく解釈

「公営住宅」と「公団住宅」の違い専門用語・業界用語

民間以外から提供される住宅として「公営住宅」「公団住宅」がありますがどこに違いがあるのでしょうか。

今回は、「公営住宅」「公団住宅」の違いについて解説します。

「公営住宅」とは?

「公営住宅」とは、「都道府県や市町村など地方自治体によって提供される公共住宅」を意味する言葉です。

受託は人の生活に欠かせないものです。

憲法が定める健康で文化的な最低限度の生活を実現するためには一定程度の住環境が必要ですが、現実的には収入が低かったり病気やケガで働けなかったりなど住宅を確保するのが困難な人も少なくありません。

「公営住宅」とは「社会福祉のために住宅探しに苦しむ人に向けて安価に提供される公共の住宅」を指します。

民間の物件よりも安い家賃で住める「公営住宅」があるおかげで住宅に困窮している人達も安全で快適な住まいでの生活が実現しています。

「公営住宅」は世界各国に同じような制度がありますが日本では公営住宅法という法律によって規定されています。

公営住宅法は第一条で「この法律は、国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むのに足りる住宅を整備し、これを住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸し、又は転貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とする」としています。

この法律に基づき地方公共団体は各種住宅を整備して住民向けに貸し出す事業を行っています。


「公団住宅」とは?

「公団住宅」とは、「独立行政法人都市再生機構が運営するUR賃貸住宅」を意味する言葉です。

「公団住宅」は高度経済成長期に発生した深刻な住宅不足を解消するために組織された団体「日本住宅公団」により建設、提供される住宅を指します。

都市部を中心にキュ蔵した人口に対応するため当時最先端だった団地などの集合住宅が次々に「公団住宅」として建設され多くの人々の生活を支えました。

日本の経済発展と住宅事情改善に大きな役割を果たした「公団住宅」ですが2004年7月に都市基盤整備公団と地域振興整備公団の地方都市開発整備部門都の統合再編により「独立行政法人都市再生機構(UR)」へと生まれ変わりました。

URの誕生によりそれまで「公団住宅」と呼ばれていた住宅も「UR賃貸住宅」と名称が変更されます。

現在では「公団住宅」という名称が正式に使われることはありませんがかつての名残としてUR賃貸住宅を指す意味で「公団住宅」という言葉が用いられています。


「公営住宅」と「公団住宅」の違い

「公営住宅」「公団住宅」の違いは「提供元」です。

「公営住宅」が自治体によって提供される住宅であるのに対し「公団住宅」は公共性の強い特殊法人によって提供される住宅を指します。

「公営住宅」は主に経済的な弱者を救済するための福祉的な要素が強く「公団住宅」は住宅不足をめざす都市開発の一環としての政策的な要素が強いという点にも違いが見られます。

「公営住宅」の例文

・『公営住宅には所得制限が設けられている』
・『収入が下がったので公営住宅に応募する』

「公団住宅」の例文

・『かつて公団住宅といえば憧れの存在だった』
・『高度経済成長期に完成した団地の多くは公団住宅として建設されたものである』

まとめ

「公営住宅」「公団住宅」は名前こそ似ているものの設立経緯も目的も異なるまったく違う存在です。

現在では「公団住宅」という言葉が使われなくなっている点にも注意しましょう。