この記事では、「部族」と「民族」と「民俗」の違いを分かりやすく説明していきます。
「部族」とは?
「部族」は「ぶぞく」と読みます。
「部族」は「一定の地域に住み、言語や宗教、慣習など、共通の文化を共有していて、同族意識の下に統合されている人々の集まり」という意味があります。
「部族」の言葉の使い方
アフリカなどに行くと、同じエリアに住んでいて、言語や宗教、慣習などの共通する文化を持つ人々が、小さな集団に分かれて暮らしています。
この様子を「アフリカには、少数部族が多数存在している」などと言い表すことができます。
また、旅行先でこのような集団と交流する時、とにかく笑顔を作り、気に入られようとするかもしれません。
この場合は、「部族に迎え入れてもらえるよう、笑顔で挨拶をする」などという文章を作ることができます。
「民族」とは?
「民族」は「みんぞく」と読みます。
「民族」は、「言語や人種、文化や歴史的運命を共有していて、同族意識によって、結ばれた人々の集団」という意味があります。
「民族」の言葉の使い方
日本には、日本語を話し、日本に根付いている文化を共通としている、多数派の人々が暮らしています。
このような人々は「大和民族」と呼ばれています。
また、言語や人種、文化や歴史的運命を共有している人々が、食糧難などの理由で、大勢で違う場所に移動することがあります。
このような場面は「民族大移動」などと言います。
「民俗」とは
「民俗」は「みんぞく」と読みます。
「民俗」は、「古くから民間に伝承してきた風俗、習慣」という意味があります。
「民俗」の言葉の使い方
田舎などに行って、その土地に住む老人から、伝承している風俗や習慣について聞く機会があるかもしれません。
このような場面は「地元の老人から話を聞き、その地域の民族を知る」などという文章を作ることができます。
「部族」と「民族」と「民俗」の違い
「部族」は「一定の地域に住み、言語や宗教、慣習など、共通の文化を共有していて、同族意識の下に統合されている人々の集まり」という意味があります。
また、「民族」は、「言語や人種、文化や歴史的運命を共有していて、同族意識によって、結ばれた人々の集団」という意味があります。
さらに「民俗」は、「古くから民間に伝承してきた風俗、習慣」という意味があります。
「部族」と「民族」は、人間集団のことを意味する、とても似た意味を持つ言葉になります。
ただし、「部族」は、まだ近代的な国家を作る段階にはいないような、未開のエリアにおける、人間集団のことを指す言葉になります。
一方の「民族」は、近代国家をなすような人間集団のことを意味するという大きな違いがあります。
また「民俗」は、人間集団のことを指すのではなく、文化を意味するという違いがあります。
まとめ
「部族」と「民族」と「民俗」の違いについて見てきました。
3つの言葉の違いを知ることで、きちんと使い分けることができるようになりそうです。