「必然性」と「蓋然性」と「可能性」の違いとは?分かりやすく解釈

「必然性」と「蓋然性」と「可能性」の違い生活・教育

この記事では、「必然性」「蓋然性」「可能性」の違いを分かりやすく説明していきます。

「必然性」とは?

「必然性」とは物事に関して必ずそうなるか、そうならなければならないという要素や性質を指す言葉です。

絶対にそうしなければいけない、そうあって然るべきというものを「必然性」があると言い、そうする必要はない、他にもやりようがあるようなものは「必然性」がないと言われます。

有無がどうかという使われ方をする言葉で、高い低いのような確率を指すような表現はされません。

事前に何かがそのようになるということが絶対に決まっているということが必然であり、そういった必然にあたる要素を持っている様々な事柄が「必然性」です。


「蓋然性」とは?

「蓋然性」とは物事の実現や知識などが、どれだけ確実なのかの度合いです。

成功率などの確率は数値化されますが、数字化していない確率が「蓋然性」と言えます。

そのため具体的な数字ではなく、「蓋然性」は高いか低いかで表現されるものです。

また「蓋然性」は過去の事例やデータなどの、何らかの根拠や裏打ちを元に、何かがそうなる、そうなっているだろうという予想をした場合に使われます。

ただし「蓋然性」が高いと言うのは、そうなるだろうと予想してはいても、他の結果になることもあり得ると予想していることであり、確実にそうなると予想しているわけではありません。


「可能性」とは?

「可能性」とはそれが現実にありえるかどうか、そうなる見込みがあるかどうかです。

「可能性」はある場合もない場合もありますし、確率としてそうなりやすいか、なりにくいかなどにも使われることが多く、あるなしや高い低いという言葉で表現されます。

何かのデータや情報から予想を元に「可能性」の有無や高い低いと言う事もありますが、そういった根拠が全くなくても使われることは多いです。

一見現実味に乏しくても、まずありえないだろうと思うような事柄でも、たとえ万が一以下の確率であっても、そうなる見込みが欠片でもあるかどうかを「可能性」と言います。

「必然性」と「蓋然性」と「可能性」の違い

「必然性」はそうならないといけない、他にはないという要素や性質で、「蓋然性」は他のものになるかもしれない中でそうなる確率を数値化しないで表現したもの、「可能性」はそうなるかどうかの見込みを指す言葉です。

「必然性」は他に選択肢はないことですが、「蓋然性」「可能性」は他に起こり得ることの選択肢があります。

また「蓋然性」は根拠があるなど客観的に見てそうなる確実性は高いかどうかですが、「必然性」「可能性」は客観的な場合でも主観的な場合でも使われます。

他には「可能性」はあるかないか、高いか低いかという使われ方をしますが、「必然性」の使い方は有無だけ、「蓋然性」の使い方は高いか低いかだけです。

まとめ

どれも物事がそうなるかどうかについて言及する言葉ですが、「必然性」だけはそうなって当然かどうかという意味で言葉として距離があり、比較的区別がつきます。

「蓋然性」はその結果になる確率が高いかどうかを指すためだけに使われ、「可能性」はその確率の高低を指すためだけでなく、その確率が0か、それとも0ではないかを指す用途でも使用される言葉だと覚えておきましょう。