この記事では、「焦る」と「慌てる」と「急ぐ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「焦る」とは?
「焦る」とは、早くやろう、もしくは上手くやろうと思って、気持ちがイライラすることを言います。
「焦る」は動詞ですが、体の動きではなく、心の動きを表していることになります。
例えば時間までに作業を終わらせなくてはいけない場面において、作業自体を「早くする」という意味ではなく、「早くやろうと思いイライラする」という意味になるのです。
簡単に覚えるならば「焦る」とは「イライラする」で差し支えありません。
「勝ちたいと焦ると負ける」「彼女と早く結婚したいと焦るのはわかるが、彼女にも事情がある」などと使います。
「慌てる」とは?
「慌てる」とは、予期せぬことに出くわして平常心を失うことを言います。
「驚きうろたえる」が同義語となります。
またひどく急ぎ、物事をするという意味でもあります。
「想定外の質問に慌てる」「慌てて食べた」「彼女にサプライズがバレそうになって慌てた」などと使います。
「急ぐ」とは
「急ぐ」とは、通常よりも短い時間で何かをしようとすること、目的地へ早く着こうとすることという意味があります。
また古典における「急ぐ」の場合は、支度をする、準備するという意味になります。
日常会話において、この意味で使うことはほとんどないでしょう。
「解決を急ぐあまり、よく調べていないことがあった」「まだ時間があるので急ぐ必要はない」「駅へ急ぐ」「家路を急ぐ人たち」などと使います。
「焦る」と「慌てる」と「急ぐ」の違い
「焦る」と「慌てる」と「急ぐ」の違いを解説します。
この三つの言葉はどれも動詞であるという共通点があります。
意味合いも似ているのですが、微妙な違いがありますので使い分け方を覚えておきましょう。
「焦る」とは、早くやろう、上手くやろうと思ってイライラすることを言います。
ようするに自分の心の状態を表しているのです。
他人からすれば「焦る」という状態は「イラついている」「余裕がない」と見えることでしょう。
「慌てる」とは思いがけないことに、落ち着きを失ってしまうことと、ひどく急いで何かをすることという意味があります。
いずれにしましても「落ち着きがない」という意味では同じです。
「急ぐ」とは、普通よりも短い時間で何かをする、早くするという意味になります。
人に対して「急ぐ」状態にしたい時は「急いで」と声をかけるわけです。
このように三つの言葉はそれぞれ意味が違います。
ごく簡単に覚えやすくする為にまとめますと「焦るはイライラする」「慌てるは落ち着きを失う」「急ぐは通常よりも早くする」となります。
また「焦る」と「慌てる」は心の状態を表す意味合いがありますが「急ぐ」は行動を表す意味だけです。
このことも併せて覚えておいてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「焦る」と「慌てる」と「急ぐ」の違いを解説しました。
日常生活でこの三つの言葉は使う機会が多いのですが、意味合いが微妙に違っています。
ふさわしい言葉を選び使うようにしましょう。