同じ読み方を持ち、同じものを意味するように見える「鳥」と「酉」と「鶏」には、どのような違いがあるのか。
この記事では、「鳥」と「酉」と「鶏」の違いを分かりやすく説明していきます。
「鳥」とは?
「鳥」は、「とり」という読み方以外に「チヨウ」とも読みます。
この「鳥」という言葉が意味するものは、鳥類全般です。
からだ全体が羽毛に覆われ、大空を飛ぶことができる恒温動物、鳥類を指す言葉となります。
そのため、「鳥」と言われたら、空を飛ぶ鳥類全般を指していると考える必要があります。
英語で言えば「bird」です。
「鳥」の言葉の使い方
鳥類全般を指す「鳥」となるため、様々な言葉の使い方が「鳥」にはあります。
「水鳥」や「小鳥」、「白鳥」、「渡り鳥」といった「鳥」の種類。
「焼き鳥」や「地鶏」といった食品に関する「鳥」。
そのほか、「閑古鳥」や「籠の中の鳥」など、「鳥」を用いた言葉などもあります。
「酉」とは?
「酉」は、「とり」という読み方以外に「ひよみのとり」や「ユウ」とも読みます。
こんの「酉」という言葉が意味するものは、十二支の「酉」です。
十二支の中の10番目が「酉」となり、このことを指す言葉となります。
また、十二支だけではなく、方位の場合は西を。
時刻の場合は、午後6時およびその前後2時間を指す言葉となります。
そのため、単に「とり」と読むのではなく、「ひよみのとり」とも読まれています。
英語で言えば「rooster」です。
「酉」の言葉の使い方
十二支や方位、時刻を表す言葉となる「酉」。
そのため、「酉」の言葉の使い方は、「酉年」や「酉の市」、「酉の時刻」、「酉の日」、「酉の方角」などとなります。
「鶏」とは
「鶏」は、「とり」という読み方以外に「にわとり」、や「ケイ」とも読みます。
この「鶏」という言葉が意味するものは、キジ科の鳥、にわとりです。
この「鶏」の場合、にわとりだけを指す言葉となります。
そのため、他の鳥類を指すことはできません。
鳥類の中でも、キジ科の鳥のにわとりだけが「鶏」となります。
英語で言えば「chicken」です。
「鶏」の言葉の使い方
にわとりだけを指す言葉となる「鶏」の使い方は、食べ物に関する使い方が多く、「若鶏」や「鶏卵」、「養鶏場」、「鶏肉」、「鶏の唐揚げ」、「鶏レバー」などとなります。
「鳥」と「酉」と「鶏」の違い
同じ読み方でも、それぞれ異なったものを指す「鳥」と「酉」と「鶏」。
「鳥」は鳥類全般を指し、この中ににわとりも含まれます。
「酉」は生きている「とり」を意味する言葉ではなく、十二支や方位、時刻を指す言葉となります。
「鶏」は、にわとりだけを指す言葉となり、鳥類の中でも、にわとりしか指すことができない言葉となります。
まとめ
以上が、「鳥」と「酉」と「鶏」の違いです。
それぞれに異なったものを指す言葉となります。
そのため、それぞれが指す意味を十分に理解し適切に使い分ける必要があります。