「ハチ」・「アブ」・「ブヨ」には、それぞれどんな違いがあるのでしょうか?
この記事では、「ハチ」と「アブ」と「ブヨ」の違いについて分かりやすく説明していきます。
「ハチ」とは?
「ハチ」はハチ目に分類される昆虫です。
2対4枚の翅、発達した大アゴ、産卵管が変化した毒針を持つことが特徴として知られています。
漢字では「蜂」と書き、日本では「ミツバチ」や「アシナガバチ」、「スズメバチ」などが有名です。
そのことから、「ハチ」と言えば「毒針で刺す」というイメージを抱きがちですが、実際に毒針を刺す種類はほんのわずかしかいません。
また、「ハチ」の毒針は産卵管が変化したものであるため、毒針を持つのはメスのみになります。
加えて、「ハチ」は基本的に巣を防衛するために外敵へ攻撃を加えるため、巣に近づくなどしない限りは積極的に人を襲うことはしません。
ただし、「スズメバチ」のように強力な毒を持つ種に刺された場合、アナフィラキシーショックを起こし、最悪の場合、死に至ることもあります。
「アブ」とは?
「アブ」はハエ目に分類される昆虫です。
漢字では「虻」と表記されます。
「ハエ」の仲間であり、ほとんどの種は「ハエ」と同じく大きな目と2枚の翅を持ちます。
「アブ」には3つの種類があり、花の蜜を吸う訪花性の種と「アブラムシ」を食べる捕食性の種、そして、人や家畜に害を与える吸血性の種です。
このうち、吸血性の種は特に攻撃性が強く、積極的に人を襲うことから害虫として扱われています。
噛まれると、患部には痛みや腫れ、かゆみ、発熱が起こり、場合によっては化膿や水ぶくれができることもあるようです。
「ブヨ」とは?
「ブヨ」は「ブユ」のことであり、「ブユ」とはハエ目に分類される昆虫です。
漢字では「蚋」と書き、関東では「ブヨ」、関西では「ブト」と呼ばれています。
先述した「アブ」と同じく、「ハエ」の仲間ですが、体は丸っぽく、大きさも3ミリから5ミリ程度しかありません。
しかし、「ブヨ」も吸血生物であり、積極的に人へ襲い掛かる害虫です。
吸血の際、皮膚を噛み切り、毒を注入するため、噛まれると痛みや腫れ、かゆみ、発熱といった症状が数週間程続くとされています。
まとめ
「ハチ」と「アブ」と「ブヨ」の違い
「ハチ」
・ハチ目
・2対4枚の翅と発達した大アゴを持つ。
・飛行速度が遅く、羽音が小さい。
・一部の種類は毒針を持ち、最悪の場合は死に至る。
「アブ」
・ハエ目(ハエの仲間)
・ほとんどはハエに似た大きな目と2枚の翅を持つ。
・飛行速度が速く、羽音が大きい。
・花の蜜や他の虫を捕食する種類のほか、人の皮膚などに噛みついて害を与える吸血性の種類がいる。
・噛まれると痛みや腫れ、かゆみ、発熱などが起こり、化膿や水ぶくれができることもある。
「ブヨ」
・正式名称は「ブユ」
・ハエ目(ハエの仲間)
・丸っこい体で大きさは3ミリから5ミリと比較的小さい。
・人の皮膚に噛みつき、吸血する。
・噛まれると痛みや腫れ、かゆみ、発熱が起こり、症状が数週間程続く。