「沖」と「岸」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「沖」と「岸」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「沖」「岸」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

沖と岸の違い

「沖」とは、海や湖などのみずぎわから遠く離れたところです。

「岸」とは、陸地が海、川、湖などと接しているところ、みずぎわのことです。

また、がけのことを指す場合もあります。

「沖」「岸」では、場所が違います。

陸地と海や川などの水との境目のあたりが「岸」で、そこから離れた場所が遠く離れが場所が「沖」です。

「沖」「岸」では、水の流れが異なり、海の場合は水温も異なるため、そこに住む生物に違いもあります。


沖と岸の使い方の違い

天気予報では「沖」という言葉を耳にすることが多くありますが、「岸」とは聞きません。

気象庁では「岸」ではなく、「海岸」という言葉を使用しています。

「海岸」は陸と海が接するところ、つまり「岸」のことです。

単に「岸」というと、陸と川が接するところ、陸と湖が接するところも意味していますが、「海岸」とすることで陸と海が接するところだと示しています。

「沖」「岸」も天気予報や漁業、海のレジャーなどで使われる言葉です。


沖と岸の英語表記の違い

「沖」は英語で“offing”と表記します。

「岸」は英語では、川の場合は“riverbank”、海や湖の場合は“shore”と表記します。

日本語でも「川岸」「海岸」などと使い分けているように、英語でも使い分けがされています。

沖の意味

「沖」は、海、川、湖などが陸と接する場所から遠く離れているところのことです。

天気予報で「沖」という言葉が使われていますが、気象庁が用いている「沖」とは、沿岸の海域とその外側を含めた水域のうち、陸地の影響が少なくなったところを意味しています。

沿岸の海域とは、海岸線から約34km以内の範囲のことです。

また、気象庁では「沖合」という言葉も使用していますが、「沖」と同じ意味です。

日本の漁業では「沖合漁業」というものがあります。

沖合で行われる漁業のことで、イワシ、サンマ、サバ、アジなどが獲れます。

日本から2~3日で帰れる距離のところです。

沖の使い方

海のレジャー、天気予報、漁業などにかかわることで使われる機会が多い言葉です。

海では、岸から沖に向かって強く流れる「離岸流」が発生することがあります。

離岸流にのってしまうと、いつの間にか岸から遠く離れた場所に流されてしまい、危険です。

「沖」の方に流されないように注意喚起されています。

天気予報では「沖合」という言葉を使用します。

陸地と沖合では天気の様子が異なります。

また、漁業をする人にとっては沖合の波や風の状態が気になります。

沖を使った例文

・『海で遊んでいて沖に流されないように注意が必要』

・『沖ではさまざまな魚が獲れる』

・『沖に泳いで行ってはいけません』

・『陸地と沖の天気が異なる』

・『沖では強い風が吹いている』

沖の類語

類語は「沖合」です。

沖合とは、沖の方のことを意味します。

沖の対義語

対義語は、「岸」「磯」です。

磯とは、海や湖の波打ち際のことです。

特に石が多い海の波打ち際のことを指します。

岸の意味

「岸」は、海、川、湖などが陸と接しているところです。

みずぎわともいいます。

海と陸が接するところは「海岸」、川と陸が接するところは「川岸」、湖と陸が接するところは「湖岸」と呼んでいます。

海、川、湖などの陸地に沿った部分のことは「沿岸」といいます。

沿岸では沿岸漁業が行われており、季節によって獲れる魚が異なります。

春にはマダイやカツオ、夏にはスズキやハモ、秋にはにはサバやサンマ、冬にはブリやアンコウなどが獲れます。

家族で漁がおこなわれていることが珍しくなく、住んでいる地域の目の前の海で、行われる漁です。

岸の使い方

海や川のレジャー、天気予報、漁業などで使われる言葉です。

陸から離れていない「岸」では、安全だろうと気が緩んでしまいがちです。

気を緩めてしまうと強い流れにのってしまい、「岸」から遠く離れた場所に流されてしまう危険があります。

そのため、注意喚起されています。

天気予報では「海岸」という言葉を使用しています。

陸と海では天気の様子が異なり、天気を伝えるときには川や湖のことよりも海の天気が主に伝わられます。

漁業に携わる人にとっては、「岸」の天気が気になるところです。

岸を使った例文

・『子どもたちが岸で遊んでいる』

・『岸ではたくさんの生物がみられる』

・『岸で遊ぶときには気をつけなさい』

・『海に遊びに行くから岸の様子が気になる』

・『岸から離れないように注意が必要だ』

岸の類語

類語は「岸辺」です。

岸辺とは岸に沿ったところのことを指します。

岸の対義語

対義語は「沖」です。

まとめ

「沖」「岸」は場所が異なります。

陸に近いのは「岸」、陸から離れているところは「沖」です。

どちらの言葉も天気予報やレジャーに関係する言葉なので、違いを理解しておくと役立つことでしょう。