日本にもさまざまな形態の企業が存在しています。
私たちもそのような企業の中で働いているのですが、このような時に挙げられる言葉に「零細企業」「中小企業」「ベンチャー企業」があります。
そこでこの記事では、「零細企業」と「中小企業」と「ベンチャー企業」の違いを分かりやすく説明していきます。
「零細企業」とは?
「れいさいきぎょう」と読む「零細企業」は「とても小さな会社のこと」を意味する言葉。
具体的にどの程度の規模以下の企業を指すかは明確ではありませんが、中小企業基本法の定義では、「製造業において従業員20人以下、商業・サービス業で5人以下」と定められているのです。
また、家族的労働と雇用者の労働の比率の観点で言うと、家族的労働経営が多い従業者4人以下の会社と割合が35%程度となる5~9人規模の企業をまとめて「小零細企業」と呼んでいます。
「零細企業」の例文
「零細企業」の例文は以下の通りです。
・『零細企業の特徴は小回りのきくオリジナリティに富んだ経営です』
・『日本の企業の大半が零細企業である』
「中小企業」とは?
「中小企業(ちゅうしょうきぎょう)」は中小企業基本法上では「中小企業者」と呼ばれており、業種別に資本金額、あるいは出資の総額と常時従業員数によって定目られています。
製造業の場合は資本金3億円以下、従業員300人以下の企業を指しているのです。
「中小企業」の例文
「中小企業」の例文は次のようなものが挙げられます。
・『この区画には中小企業が集中している』
・『大企業の成長も中小企業の支援があってのことだ』
「ベンチャー企業」とは
「ベンチャー企業」は「一般的に独自アイデア・技術をベースにして新しいサービスやビジネスを展開する企業のこと」を言っています。
時として新興企業と同じ意味で用いられることもありますが、特に成長基調にある企業を指していることが多いです。
「ベンチャー企業」の例文
「ベンチャー企業」の例文は以下の通り。
・『彼は会社を早期退職してベンチャー企業を起こした』
・『国からベンチャー企業設立の補助金が出る』
「零細企業」と「中小企業」と「ベンチャー企業」の違い
ここで「零細企業」と「中小企業」と「ベンチャー企業」の違いを見て行きましょう。
「中小企業」は「企業の規模を表す分類の仕方」であり、中小企業基本法よって資本金額・従業員数で定められています。
前述の通り製造業の場合、「資本金3億円以下・従業員数300人以下の会社」を「中小企業者」と定義。
「ベンチャー企業」では企業の規模に関係なく「独自のアイデアや技術を元に新サービス・新ビジネスを展開する企業」を意味します。
尚、ベンチャーの多くが中小規模なので「中小企業」に含まれていることもあるのでしょう。
「零細企業」は「中小企業の中で特に小規模なもの」を指しています。
まとめ
これまで「零細企業」「中小企業」「ベンチャー企業」の意味と違いを説明してきました。
日本にある企業形態の中でもこれらの企業は、経済全体を牽引している貴重な存在であることを忘れてはなりません。