「付属」と「付随」と「添付」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「付属」と「付随」と「添付」の違いとは?生活・教育

この記事では、「付属」「付随」「添付」の違いを分かりやすく説明していきます。

「付属」とは?

「付属」【ふぞく】とは、あるものに対し従う立場で添えてあることです。

法令、公用文では「附属」という漢字も用います。

漢字の意味を見てみると「付」はくっつくこと、「属」は従う、支配下になることを表しており、これらを組み合わせた「付属」はあるものに従う形で寄り添う様子を指していることが分かります。

「付属」「付属品」「付属校」のように、メインとなるものと組み合わせることに意味がある物、立場などに対して使われます。

類語は「付帯」【ふたい】、「付録」【ふろく】です。

「付帯」は付け加わること、「付録」は付け足し、おまけという意味があります。


「付属」の例文

・『付属品がセットになっている家電製品を買う』
・『付属されているサンプルを使う』
・『附属校へ進学する』


「付随」とは?

「付随」【ふずい】とは、ある物事に伴ってその流れでほかの物事が起こること、あるいは、そのような関係を指します。

漢字の「付」にはくっつく、「随」には成り行きに従ってついていくという意味があり、これらを組み合わせた「付随」は、ある物事に伴ってにほかの物事が自動的に生じる様子を指します。

「付随」は、自然現象、作業、手続きなどさまざまな場面で用いられる言葉です。

ある物事に伴って関連するほかの物事が二次的に起こる、かつ、自然な流れで後から付け足される、という状況で使われます。

類語は「付従」【ふじゅう】、「随伴」【ずいはん】です。

「付従」は従って付き添うこと、「随伴」は一緒に連れ立つことを指します。

「付随」の例文

・『糖尿病に付随してさまざまな症状が現れる』
・『補足するために付随資料が必要となる』

「添付」とは

「添付」【てんぷ】とは、提出する書類にほかのもの添えて補足することです。

漢字の「添」は付け加えること、「付」はものをくっつけることを意味しており、これらを組み合わせた「添付」は、あるものに別のものを付け足す、くっつけることを表します。

「添付」はビジネスシーンで用いられることの多い用語です。

主に書類やメールを送る際、本文の中には挿入できない参考資料や関連する画像を付け足すことを指します。

似ている言葉には「送付」【そうふ】や「貼付」【ちょうふ】があります。

「送付」は手紙や書類を届けること、「貼付」は切手などを貼り付けることで、「添付」とは意味が異なります。

「添付」の例文

・『申請書に身分証明書を添付してご提出ください』
・『メールに画像を添付して送信する』

「付属」と「付随」と「添付」の違い

「付属」「付随」「添付」は、主となるものにほかのものを付け足す様子を指す言葉ですが、ニュアンスは異なります。

「付属」は、物品や機関などが主となるものに従う立場で添えてあることです。

「付随」はある物事に伴ってほかの物事が自然に起こることを意味し、目的を持ってものを添える「付属」とは状況が異なります。

「添付」の意味は、書類にほかのものを添えることに特化しており、さまざまな場面で用いられる「付属」「付随」とは明らかに意味が違っています。

まとめ

「付属」「付随」「添付」はいずれも「付」が含まれ、互いに意味が似ているように見えますが、ニュアンスや使われる場面が異なっています。

特に「付属」「添付」はビジネスシーン、日常で使うことが多いので、正しい意味を知って適切に使えるようにしておきましょう。