「岩塩」と「塩」はいずれも「塩」という言葉が用いられている熟語ですが、意味が異なるため混同せずに覚える必要があります。
この記事では、「岩塩」と「塩」の違いを分かりやすく説明していきます。
「岩塩」とは?
「岩塩」は「がんえん」と読む言葉で、「塩化ナトリウムから成る鉱物で、地層から採取された塩」を意味します。
漢字の「岩」には「地球の表層部を形作る堅い物質」「大きな石」といった意味があり、「塩」には「塩化ナトリウムを主成分とする物質」「塩素」などの意味が含まれています。
「塩」とは?
「しお」と読む「塩」は、「塩化ナトリウムを主成分とする塩辛い味がする物質」を意味します。
また、「塩素」や「塩の味」「塩加減」という意味や、「辛さ」や「苦しさ」という意味で使われることもあります。
「岩塩」と「塩」の違い
「岩塩」も「塩」も「塩化ナトリウムを含む物質」という意味を持つ点は共通していますが、次のような違いがあります。
「岩塩」は「かつて海があった場所の塩分が結晶化した地層から採取される塩」を意味し、名称の通り「岩のような形状」をしているのが特徴です。
通常は無色もしくは白色に近い色をしていますが、地層に含まれるミネラルや有機物などの混入状態によってピンク色や青色、黄色、紫色などをしている場合もあります。
外国で採取されることが多く、日本ではほとんど採取されていません。
「岩塩」は粒が大きく、海水塩よりも塩辛い味がします。
「蒸し料理」や「グリル料理」のほか、生の魚を食べる際など素材の味をシンプルに楽しむ味付けに適しています。
一方、「塩」は「塩化ナトリウムを主成分とする、塩辛い味の物質」を意味し、「海水」または「岩塩」から作られるもののことを指します。
「塩」には、海水から作られる「海水塩」、塩田に引き込んだ海水を蒸発させて作る「天日塩」、先述の「岩塩」といった種類があります。
そのほか、「塩」には「塩の味」「塩加減」「塩素」、「辛さ」や「苦悩」などの意味も含まれています。
まとめ
「岩塩」は「地層から採取される塩」を示し、「塩」は「塩化ナトリウムが主成分の塩辛い味がする物質」を示します。
「岩塩」が「塩」の一種に該当することもチェックしておきましょう。
ぜひ言葉の違いを理解する参考にしてください。