この記事では、「命」と「心臓」の違いを分かりやすく説明していきます。
「命」とは?
「命」【いのち】とは、生物に与えられた生、生きるための力、生きている期間を表す概念です。
一般には、生物がこの世に存在した瞬間に授かり、死を迎えた時に失うものが「命」といわれます。
「命」は形がなく、目に見えるものではありません。
しかし、一体の生物に一つしかなく、一度失うと2度と手に入らない、かけがえがないものとされています。
また、このように限りがあって大切な存在であることから、最も重要なものの例えとしても使われています。
「心臓」とは?
「心臓」【しんぞう】は、全身へ血液を送り出すポンプの役割を持った臓器です。
「心臓」は胸部にあり、動脈を介して全身の細胞へ酸素を送り、静脈が細胞から二酸化炭素や老廃物を回収して肺や心臓へ血液を送り返します。
心臓は筋肉でできており、規則的に収縮と拡張を繰り返すポンプの動きによって血液を全身へ循環させています。
生物は、血液から送られてきた酸素を使って全身の器官を機能させているため、「心臓」の動きが停止すると器官が障害を受け、生きることができなくなります。
つまり、心臓が止まると生物は死を迎えるのです。
また、「心臓」はあらゆる臓器の中枢として機能していることから、物事が機能する際に中枢となる重要な部分を「心臓」と表現することもあります。
「命」と「心臓」の違い
「命」と「心臓」の違いを分かりやすく解説します。
「命」は、生物に与えられた生や生きるための力、生きている期間のこと、「心臓」は全身へ血液を循環させる臓器です。
「心臓」が動いて血液を循環させているおかげで「命」を維持することができます。
「心臓」は臓器として体内に存在していますが、「命」は形が目で確認できるものではなく、実体はありません。
しかし、どちらも生物が生きるために必要でかけがえがないことから、「重要なもの」の例えに用いられています。
「命」の例文
・『小さな命のひとつひとつも大切にしなければならない』
・『仕事用の道具を命のようにとても大事にしている』
「心臓」の例文
・『胸に手を当てると、心臓がドクドクと鼓動を打っているのが分かる』
・『パソコンの心臓部といえるのが、データ処理の中枢部にあたるCPUである』
まとめ
「命」は胸にあると思われていることもありますが、胸にあるのは「心臓」で、「命」は実体がありません。
「命」は「心臓」によって維持されている生そのものを表しています。