「並塩」と「食塩」はいずれも「塩」という漢字が使われた熟語ですが、意味が異なるため区別して認識する必要があります。
この記事では、「並塩」と「食塩」の違いを分かりやすく説明していきます。
「並塩」とは?
「並塩」は「なみしお」または「なみえん」と読む言葉で、「海水から作られている塩製品の一種で、にがりが多く、湿っている塩」のことを意味します。
漢字の「並」には「並ぶ」「ともに」「あわせて」といった意味があり、「塩」には「塩化ナトリウムを主成分とする物質」「塩素」などの意味が含まれています。
「食塩」とは?
「しょくえん」と読む「食塩」は、「海水から作られる、食用にするために精製された塩」を意味する言葉です。
「食」は「食べる」「食事」などを表し、「塩」は「塩化ナトリウムを主な成分とする物質」といった意を示します。
「並塩」と「食塩」の違い
「並塩」も「食塩」も「海水から作られている塩」という意味を持つ点は共通していますが、次のような違いがあります。
「並塩」は「塩化ナトリウムが95%以上、水分が1. 4%程度含まれた塩」のことを指し、にがり成分が多く、海水から作られた塩の中で最も「湿っている」のが特徴です。
「食塩」よりも安価なため業務用で使用されることが多く、漬物や醤油などの仕込み、魚類の下処理や水産飼料などに用いられています。
一方、「食塩」は「食べる塩」と書く通り「食用に精製された塩」を意味します。
塩化ナトリウムが99%以上含まれており純度が高いほか、水分は0. 2%程度と「並塩」よりも少なく、乾燥してサラサラしているのが特徴です。
一般的に最も普及している塩といえ、家庭用に販売されるほか業務用に用いられる場合もあります。
「食塩」は、調理や水産物加工品の製造、味噌の仕込みなど様々な用途で使用されています。
まとめ
「並塩」は「塩の一種で、にがり成分が多く湿っている塩」を示し、「食塩」は「食用のために精製された塩」を示します。
双方の用途の違いについてもチェックしておきましょう。
ぜひ調味料の違いを知る参考にしてください。