この記事では、「寝返る」と「寝首をかく」の違いを分かりやすく説明していきます。
「寝返る」とは?
自分が属していた組織や立場を裏切って、敵対する組織や立場につくことを意味します。
「寝返る」の語源は、昔の日本で、武士が自分の主君や家臣を裏切って、敵方に寝返るときに、夜中に寝ている主君や家臣の寝所に忍び込んで、その首を切り落として、敵方に持っていくという行為があったことに由来します。
「寝首をかく」とは?
相手が油断しているときに、卑劣な手段で攻撃したり、陥れたりすることを意味します。
「寝首をかく」の語源は、上述のように、昔の日本で、武士が眠っている相手の首を切り落とすという行為に由来します。
この行為は、寝返るという言葉の語源でもありますが、寝返るという言葉は、自分の立場や組織を変えるという意味で使われるようになりました。
「寝返る」と「寝首をかく」の違い
「寝返る」と「寝首をかく」の違いを、分かりやすく解説します。
「寝返る」と「寝首をかく」は、どちらも相手に不利な行為するという意味がありますが、ニュアンスが異なります。
「寝返る」は、元々は、敵対する勢力に寝返るという意味でしたが、現在では、恋愛や友情などにおいても、相手を裏切るという意味で使われます。
その一方で、「寝首をかく」は、元々は、眠っている相手の首を斬るという意味でしたが、現在では、油断している相手に卑劣な手段で不意打ちをかけるという意味で使われます。
「寝返る」の例文
・『彼は自分の仲間を裏切り、敵側に寝返ることにした』
・『彼女はすぐに寝返るので、信用できない』
「寝首をかく」の例文
・『敵の寝首をかくことで、彼は何とか生きながらえた』
・『彼女は寝首をかかれることを恐れ、いつも慎重に行動している』
まとめ
「寝返る」と「寝首をかく」は、どちらも相手を裏切るという意味合いがありますが、違いがあります。
「寝返る」は、敵対している相手の側について、元の仲間を裏切ることを言います。
その一方で、「寝首をかく」は、油断している相手に卑怯な手段を用いて、陥れることを言います。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるように注意しましょう。