この記事では、「阿呆」と「愚図」の違いを分かりやすく説明していきます。
「阿呆」とは?
知能が劣っている人や行動のことを指す言葉です。
おろかな人や行動をののしるときにも使われます。
例えば、夏目漱石の小説には「左向をした烏が阿呆と言った」という表現があります。
また、「阿呆」は「無上に」「むやみに」「大変に」という意味でも使われます。
例えば、「あほふ」という言葉は、見事や美しいという意味で使われます。
「阿呆」の語源には諸説ありますが、江戸時代には中国の秦の始皇帝が造った「阿房宮」と結びつける説が一般的でした。
「愚図」とは?
はきはきしないで動作や決断が鈍いことを指す言葉です。
また、そのような人やさまをも表します。
例えば、「愚図なやつ」という言い方があります。
「愚図」は当て字で、本来は「ぐず」という音で表されます。
類語としては「のろま」「うすのろ」などがあります。
「愚図」の語源は不明ですが、古くから使われている言葉です。
「阿呆」と「愚図」の違い
「阿呆」と「愚図」の違いを、分かりやすく解説します。
「阿呆」と「愚図」は、どちらも愚かな人や愚かな行為を指す言葉ですが、ニュアンスや使い方には少し違いがあります。
「阿呆」は、知能が低い人や理解力がない人を軽蔑する言葉です。
その一方で、「愚図」は、動作がのろい人や決断力がない人を非難する言葉です。
「阿呆」の例文
・『あの阿呆め、どうしてそんなに無鉄砲なことをするのだろう』
・『彼は阿呆な質問して、先生に怒られた』
「愚図」の例文
・『彼女は愚図な言い訳をして、自分のミスを認めようとしない』
・『子供が愚図って、なかなか寝てくれなかった』
まとめ
「阿呆」とは、知恵が足りない人やばかな行動する人を指す言葉です。
その一方で、「愚図」とは、言いがかりをつけたり、無理を言ったりして人を困らせることや、動作や決断がのろいことを指す言葉です。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるようにしましょう。