この記事では、「物乞い」と「薦かぶり」の違いを分かりやすく説明していきます。
「物乞い」とは?
他人に物を恵んでくれるように頼むこと、またはそのようにして生活する人のことです。
物乞いは、金銭や食べ物などをねだって訴えることが多く、特に往来で一文無しの格好で行うことが多いと考えられます。
また、物乞いは、社会的に貧困や差別にあっている人々がやむを得ず行う場合もあれば、自分の都合や欲望のために行う場合もあります。
一般に見下されたり、迷惑がられたりすることが多いですが、中には慈善心や同情心から物や金を与える人もいます。
「薦かぶり」とは?
薦で包んだ酒樽のこと、またはその酒樽をかぶって物乞いをする人のことです。
薦かぶりは、江戸時代に乞食が行っていた一種の芸で、薦で包んだ酒樽を頭にかぶって、転がりながら歌や踊りを披露して、見物人から金や物をもらっていました。
また、薦かぶりは、物乞いの中でも特に面白くて派手なもので、見物人を楽しませることが可能でした。
乞食の中でも一種の芸人として扱われていましたが、やはり貧しくて苦しい生活でした。
「物乞い」と「薦かぶり」の違い
「物乞い」と「薦かぶり」の違いを、分かりやすく解説します。
「物乞い」と「薦かぶり」は、どちらも他人に物を恵んでくれるように頼むことやその人を指す言葉ですが、微妙なニュアンスの違いがあります。
「物乞い」は、一般的に金銭や食べ物などをねだることやその人を指します。
その一方で、「薦かぶり」は、薦(こも)というわらでできた布で頭や体を覆って物乞いをする人を指します。
薦で包んだ酒樽の形に似ていることから、この名前がついたと言われています。
「物乞い」の例文
・『物乞いの子供たちは、観光客に食べ物をねだっていた』
・『物乞いをするのは、法律で禁止されている』
「薦かぶり」の例文
・『薦かぶりと呼ばれる乞食は、薦で頭を覆っていた』
・『薦かぶりの一団が、町の人々に迷惑をかけていた』
まとめ
「物乞い」は広く一般的な言葉ですが、「薦かぶり」は歴史的な背景や特定の身分の人たちに関連する言葉です。
この違いを理解して使い分けることが大切だと考えられます。