この記事では、「ところが」と「にしても」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ところが」とは?
今まで話してきたこととは違う結果や展開になったことを伝えるときに使います。
例えば、「彼は勉強ができると思っていた。
ところが、テストで赤点を取ってしまった」という文では、「ところが」の前と後で話の内容が変わっています。
前は「勉強ができる」という期待や評価を述べていますが、後は「赤点を取った」という意外や残念な事実を述べています。
このように、「ところが」は話者の驚きや納得できない気持ちを表すことが可能です。
また、「ところが」は話の途中で使われることが多く、話の流れを切り替える効果があります。
「にしても」とは?
仮定や条件を表すときに使います。
例えば、「仮に引っ越すにしても、東京からは出たくない」という文では、「にしても」の前に「仮に」という言葉があります。
これは「引っ越す」ということが現実ではなく、可能性の一つであることを示しています。
そして、「にしても」の後には話者の意見や希望を述べています。
このように、「にしても」は「もし〜でも、〜だ」という意味で使われます。
また、「にしても」は話の終わりに使われることが多く、話のまとめや結論を示す効果があります。
「ところが」と「にしても」の違い
「ところが」と「にしても」の違いを、分かりやすく解説します。
「ところが」と「にしても」は、両方とも逆接の意味を表す接続詞ですが、使い方に違いがあります。
「ところが」は、前の文とは予想外の結果や反対の内容を導くときに使います。
前の文との対比が強調されます。
その一方で、「にしても」は、前の文が仮定や条件を表すときに使います。
前の文が成り立つとしても、後の文が変わらないことを示します。
「ところが」の例文
・『私は彼女にプレゼントを渡そうとした。ところが、彼女は既に別の人からもらっていた』
・『今日は天気が良いと思っていた。ところが、午後から雨が降り出した』
「にしても」の例文
・『あなたがどんなに忙しいにしても、食事はしっかりとるべきだ』
・『この問題は難しいにしても、解けないわけではない』
まとめ
「ところが」と「にしても」は、文法的には似ていますが、意味や使い方が異なります。
「ところが」は、前の文と対照的な内容や予想外の結果を表す接続詞です。
その一方で、「にしても」は、ある事柄を仮定しても、それに変わりないことや、それに関係ないことを表す接続助詞です。
それぞれの言葉を正しく使い分けるようにしましょう。