この記事では、「溶ける」と「熔融」の違いを分かりやすく説明していきます。
「溶ける」とは?
一般的には固体が熱や薬品などによって液状になることを指します。
例えば、氷が暖かい場所に置かれて水になることや、砂糖が水に入れられて分子レベルで混ざることを「溶ける」と言います。
また、金属などの固体が高温になって液状になることも「溶ける」と言うことが可能ですが、この場合は「熔ける」と書くこともあります。
「熔融」とは?
金属や鉱物などの固体が高温になって液状になることを指す専門用語です。
例えば、鉄やアルミニウム等の金属を溶接や鋳造などの工業的な目的で加熱して液状にすることや、火山のマグマが地表に噴出することを「熔融」と言います。
また、「熔融」は「溶融」とも書くことが可能ですが、常用漢字表では「融」には「とける」という読みはないので、公用文などでは使えないことに注意が必要です。
「溶ける」と「熔融」の違い
「溶ける」と「熔融」の違いを、分かりやすく解説します。
「溶ける」と「熔融」は、固体が液体になる現象を表す言葉として共通点がありますが、一般的な場面や専門的な場面で使い分ける必要があります。
また、「熔ける」と「融ける」は、それぞれ「溶ける」と「熔融」の別の表記として使われることがありますが、字の選択には慣用や規則に従うことが望ましいと考えられます。
「溶ける」の例文
・『暑さでチョコレートが溶ける』
・『今年の夏は、まさに溶けるような暑さだ』
「熔融」の例文
・『熔融した金属を型に流し込んで製品を作る』
・『火山のマグマは地下で熔融した岩石である』
まとめ
「溶ける」と「熔融」は、どちらも固体が液体になる現象を表す言葉ですが、使われる場面や意味合いに違いがあります。
「溶ける」は、一般的には「水に溶解する」「固体が熱で液状になる」という意味で使われますが、「熔融」は、特に「金属や鉱物などの固体が高温で液状になる」という意味で使われる専門用語として使われるという違いがあります。
