この記事では、「掌握」と「統帥」の違いを分かりやすく説明していきます。
「掌握」とは?
「手のひらに握ること」から転じて、「人や物事を自分の支配下に置くこと」や「自分の意のままに動かせるようにすること」という意味を持つ言葉です。
例えば、「政権を掌握する」「人心を掌握する」「事態を掌握する」などと使います。
「統帥」とは?
「軍隊を指揮運用すること」や「その指揮者」を指す言葉です。
例えば、「統帥権」「統帥部」「統帥機関」などと使います。
「掌握」と「統帥」の違い
「掌握」と「統帥」の違いを、分かりやすく解説します。
「掌握」と「統帥」は、どちらも「人や物事を自分の意のままに動かすこと」という意味がありますが、使われる対象やニュアンスが異なります。
「掌握」は、軍隊に限らず、人や物事を支配することを表す言葉で、自分の意のままに動かせるようにするというニュアンスがあり、支配する力や術を表す言葉としても使われます。
その一方で、「統帥」は、軍隊を指揮することやその指揮者を表し、任務や使命に基づいて指揮するというニュアンスがあり、指揮する権限や部門を表す言葉としても使われます。
「掌握」の例文
・『今後、どれだけ部署内を掌握できるかが、社長に選ばれるか否かの重要な判断基準となるだろう』
・『彼は、部長を信頼しており、人身掌握のために大金を注ぎ込んだという過去があります』
「統帥」の例文
・『作戦統帥権は戦争において敵を破るために必要である』
・『彼は統帥者としてのリーダーシップを発揮した』
まとめ
「掌握」と「統帥」は、似たような意味ですが、使われる場面や相手が異なります。
「掌握」は、一般的な人や物事を支配することを言い、「統帥」は、軍隊を指揮することを言います。
また、「掌握」には、悪意や強引さを含むことがあるのに対し、「統帥」には、正当性や権威を含むことがあるというニュアンスの違いもあります。
この点に注意して、使い分けるようにしましょう。