「惹起」と「誘発」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「惹起」と「誘発」の違いとは?違い

この記事では、「惹起」「誘発」の違いを分かりやすく説明していきます。

「惹起」とは?

「惹起」とは事件や問題を引き起こすことです。

惹は人の気をひくことで、起はそのまま起きるということを指し、それが合わさり引き起こすという意味になります。

気を惹くというとなにか良いことのように思えるかもしれませんが、惹起は事件や問題などの悪い出来事によって、警戒の形で人の気を惹くことを指す言葉です。

一応悪いこと以外に使うこともできる言葉ではありますが、基本的には悪いことのみに使われます。


「誘発」とは?

「誘発」とは何かが原因となって別の事柄が引き起こることです。

最初にあった物事が別の事柄を誘い、それによって発生するから誘発という言葉になっています。

原因となった事柄もそれによって引き起こされた事柄も、良い事か悪い事かは問いません。

悪い出来事が原因となり結果的に良い事が起きることもあれば、悪い出来事がさらなる悪い出来事を引き起こすこともあります。


「惹起」と「誘発」の違い

「惹起」「誘発」の違いを、分かりやすく解説します。

事件や問題を引き起こすことが「惹起」で、なんらかの事柄が原因となり別の事柄が起きることが「誘発」です。

「惹起」は基本的に悪い出来事が起きることを指しますが、「誘発」は事柄の良し悪しは問いません。

また「惹起」は原因となる出来事があるかないかを問いませんが、「誘発」は原因となる出来事がある場合にのみ使われます。

「惹起」の例文

・『村同士の対立が国家間の戦争を惹起した』
・『異常気象は農作物の不作を惹起する』

「誘発」の例文

・『連鎖的に化学反応が誘発した』
・『創作の楽しみが意欲を誘発する』

まとめ

「惹起」は原因となる出来事の有無を問わず、「誘発」は原因となる出来事が必須という違いがありますが、物事は得てして原因があって発生するものなので、この点は曖昧になりがちです。

なので「惹起」は主に悪い出来事が起きることに使われ、「誘発」は悪い出来事にも良い出来事にも使われるという点がわかりやすい違いになるでしょう。

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