この記事では、「無駄死に」と「犬死に」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「無駄死に」とは?
役に立つよう行動したのに、結局は何の成果も出なかったという意味で使われているのが「無駄死に」【むだじに】です。
元々は人のために命をかけて実行に移したところ、呆気なく命を落としただけで無駄に終わったという意味があります。
その死はまったく利益にもならず、世間では見向きもされずに終わってしまう状況で使われている言葉です。
「犬死に」とは?
命をかけて目的を達成しようと動いて死んだのに、結局は死が無駄に終わってしまったことを「犬死に」【いぬじに】といいます。
評価されるため命がけで敵と戦って命を落としても、その死は哀れなことに報われません。
たいていは事件や事故に巻き込まれて死んでしまったとき、なぜ亡くなったか原因すら分からない状態のままで浮かばれず、まるで野良犬のように気の毒な死に方をするのです。
「無駄死に」と「犬死に」の違い
「無駄死に」と「犬死に」の違いを、分かりやすく解説します。
自ら率先して人のために行動したというのに、ただ命を落としただけで、その死は世間からまったく評価されずに終わったことを「無駄死に」といいます。
もう一方の「犬死に」は、たまたまそこを通っただけで事故に遭い、命を落としてしまった気の毒な死に方した人を指す言葉です。
「無駄死に」は、命を落としても利益にならなかった部分に焦点を当てた言葉であり、「犬死に」は巻き込まれて死んだ気の毒な人を指します。
「無駄死に」の例文
・『無駄死にした主人公の姿がとても哀れなアニメが痛い』
・『戦争に負けては、敵に体当たりして散った特攻隊は無駄死にだった』
「犬死に」の例文
・『飛行機が墜落した原因が分からないままでは、乗客はただ犬死にだ』
・『犬死にした息子が成仏するためにも、残された家族は生きる道を選んだ』
まとめ
とても似ている意味で使われている言葉ではありますが、「無駄」と「犬」の違いに注意して、どういった死に方したとき使えばいいか目を向けてみるといいでしょう。