この記事では、「嘆願書」と「示談書」の違いを分かりやすく説明していきます。
「嘆願書」とは?
「嘆願書」とは、「問題点を改善したりトラブルなどを回避するための事情や状況などが書き記された正式文書」または「あることを公(おおやけ)に依頼する際に提出する書類」などを示す言葉です。
一般市民が公的機関などに対して、不具合を感じている実情や問題などを説明して改善を求める際などに使われている文書や書類などを指しています。
「示談書」とは?
「示談書」とは、「示談交渉において合意した内容を記すための書類」もしくは「和解契約の詳細内容などを書面化した文書」などを示しています。
「争いごとなどを当事者同士の話合いのみで解決する」などという意味をもつ「示談」をする際に必要となる書類を指し、本来裁判で解決すべき事柄を本人たちが自分たちだけで解決する場合に作成される文書を表しています。
「嘆願書」と「示談書」の違い
「嘆願書」と「示談書」の違いを、分かりやすく解説します。
「嘆願書」と「示談書」は、いずれの語句も一般社会における生活の中で問題が起きたり、トラブルが発生した場合に使われる文書を指しています。
属するカテゴリーは似ていますが、こちらから一方的にお願いしたり依頼をする「嘆願書」と、当事者双方の話し合いを元に作られる「示談書」では、使い方も使う場面もまったく異なりますので、それぞれの役割や意味などをしっかり吟味した上で使う必要がある大切な書類になります。
「嘆願書」の例文
・『嘆願書には決まっている様式や共通した書式などはありません』
・『会社で受けたセクハラに対する嘆願書を提出しようと思っています』
「示談書」の例文
・『交通事故の際に被害者と示談しましたが、一番大切なのは示談書の内容です』
・『裁判所を通さないでトラブルを解決するためには示談書は必須となります』
まとめ
「嘆願書」と「示談書」は、どちらの語句も問題やトラブル内容などを記載した文書を指しますが、双方の特徴や役割などはまったく異なっています。
使用する際には、微妙な違いに注意をしながらうまく使い分けるようにしましょう。