この記事では、「回覧板」と「回覧版」の違いを分かりやすく説明していきます。
「回覧板」とは?
「回覧板」の「回覧」には、図書や文書などを順送りに回して読むといった意味があります。
1枚、1冊のものを仲間同士や部署内、町内会などで順送りに回して読むことを意味します。
「板」は木を薄く平らにしたものを意味し、順送りにして回し読む物を板に挟んで回していたことから、主に町内会などで順送りに伝える告知板を「回覧板」と言います。
現在は板に挟まず様々な形で使用されていますが、どのようなものに挟まれていても、どのようなものに入っていても、変わらず「回覧板」と言います。
「回覧版」とは?
「回覧版」の「回覧」には、図書や文書などを順送りに回して読むといった意味があります。
1枚、1冊のものを仲間同士や部署内、町内会などで順送りに回して読むことを意味します。
「版」は、ふだ、板、印刷して刊行する、土地や人口を記した帳簿、などといった意味があります。
「版」にも「いた」といった意味があることから、「回覧版」でも間違っていないように思えますが、同じ「いた」でも、文字を書き付ける札、文字などを彫りつけた印刷用の板を意味するため、「回覧版」といた形で使用することはありません。
「回覧板」と「回覧版」の違い
「回覧板」と「回覧版」の違いを、分かりやすく解説します。
「回覧板」と「回覧版」を比較した場合、「板」を用いた「回覧板」が正しい表記になります。
「板」に挟んで文書などを回していたことを踏まえると「回覧板」が正しいということがわかります。
「回覧板」の例文
・『子どもの頃、お隣さんへ回覧板を回すのが私の仕事でした』
・『回覧板を見逃してしまったため、町内会の会合に参加することができませんでした』
「回覧版」の例文
・『回覧版は誤った漢字を用いています』
・『意味を考えると、回覧板が正しいのか回覧版が正しいのかわかります』
まとめ
以上のように、正しい表記は「回覧板」になります。
